東大の入試で「ただの知識問題」が問われた驚き 日頃からニュースを見ることで答えがわかる
東洋経済オンライン / 2025年2月7日 7時15分
受験生の皆さんは、受験で必要な各科目を勉強するだけではなく、日頃のニュースも追っていますか? 『東大生が読み解く ニュースが1冊でわかる本 2025年版』を上梓した東大カルペ・ディエムの西岡壱誠さんが、受験対策として、時事ネタを学ぶことの大切さを語ります。
東大入試でもニュースが出る
東大入試では、その時々の社会情勢やニュースを取り入れた問題が数多く出題されています。単に知識として暗記するのではなく、ニュースを通じて身近に触れていることで、解きやすさが段違いに変わってくることがあるのです。実際に出た問題を見てみましょう。
① 2024年 東大地理 第1問 設問B
昨年度の東大地理では、「天然ガス」に関する問題が出題されました。この問題の背景には、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、世界的に天然ガスなどのエネルギー価格が高騰していたことがあります。
「天然ガスの価格が高騰している」というニュースを知っていること、そして、さらに一歩踏み込んで「どうして天然ガスが高騰しているんだろう?」「天然ガスってそもそもどういう地域で生産されているんだろう?」と考えてきた受験生にとっては、解きやすい問題だったのではないかと思います。
設問(1)では、地域別の年間生産量のグラフを見て、それぞれの地域を特定する問題が出題されました。
そしてそれを踏まえて設問(2)では、以下の空欄を埋める形式の問題が出題されました(※Aの地域は北米です)。
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この問題、ニュースに出てくる言葉がそのまま答えになります。皆さんはわかりますか?
正解は「シェール(革命)」です。
シェール革命とは、2000年代後半にアメリカで、「シェール」と呼ばれる岩石層から石油や天然ガスを低コストで掘削できる技術が開発されたことを指します。これにより、アメリカではエネルギー資源の生産が大幅に増加し、国内価格が下がっただけでなく、輸入量が減少し、むしろ輸出をするようになりました。日本もシェールガスから作ったLNGを輸入しています。
東大でストレートな問題が出たことへの驚き
もちろん教科書にはこの言葉が載っていますが、長年東大の研究をしている塾・予備校関係者はこの問題に対して大きな驚きがあったそうです。
というのも、東大がここまでストレートな知識問題を出題することはほとんどないからです。特に地理では、ただ教科書に載っている言葉を知っているかどうかを問うだけの問題はほとんど出題されないのです。
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