東急線、懐かしい「ギラギラのステンレス車」時代 緑の旧型車が活躍、非冷房も残る80年代の記憶
東洋経済オンライン / 2025年2月8日 6時30分
2023年3月に東急新横浜線が開業し、東急東横線・目黒線と相鉄線との相互直通運転が開始された。東横線は東京メトロ副都心線、目黒線は東京メトロ南北線・都営三田線を介し、さらにその先の東武線や西武線、埼玉高速鉄道へとつながる巨大なネットワークが生まれた。
【写真】東横線を走っていた8500系や田園都市線に唯一残っていた踏切、花形だった急行用の8090系、シルバー無塗装のシンプルさが美しかった8000系…1980年代の東急電車を振り返る
欧州に在住し現地の鉄道事情について取材・執筆している筆者だが、生まれたのは東京都大田区で、途中親の転勤によって5年弱を欧州で過ごすも、基本的には東急沿線で育った。もしタイムトラベルして1980年代~1990年ごろの自分に冒頭のような2025年の東急線の話をしても、絶対に信じてはもらえないだろう。
今回はその頃の東急線について、当時撮影した写真をもとに振り返ってみたいと思う。
冷房なしが当たり前の時代
筆者が子どものころ、海外在住から帰国したのは1982年だった。当時の東急線というと、田園都市線は中央林間まで全通しておらず、つきみ野が終点だった時代だ。営団地下鉄(現・東京メトロ)半蔵門線は同年の12月に永田町から半蔵門まで延伸開業している。
当然ながら目蒲線も存在していた。その後2000年に同線が分割され、都心側は目黒線となって地下鉄と直通するなど夢にも思わなかった時代だ。池上線は緑色の旧3000系列が主力、というよりそれしか走っておらず、冷房化率は0%だった。
【写真】東横線を走っていた8500系や田園都市線に唯一残っていた踏切、花形だった急行用の8090系、シルバー無塗装で赤ラインのないシンプルさが美しかった8000系…1980年代の東急電車を振り返る
今では信じられないが、当時は冷房付き車両はステータスに近いものがあり、冷房車の新車は基本的に利用者の多い東横線か田園都市線にしか導入されなかった。3両編成1本だけ冷房付き新車が投入された目蒲線に対し、池上線沿線住民だった筆者は羨ましく、超えられない壁のようなものすら感じていた。
冷房車といえば、新玉川線(現在の田園都市線渋谷―二子玉川間)で使用されていた車両は、屋根上には冷房キセ(装置を収めるカバー)があるものの、肝心の中身が空っぽという車両が存在した。このような車両は「空ラー(クーラー)車」などと揶揄されたが、1982年以降は全車両が冷房付きとなっていた。
シルバー無塗装・赤帯なしのシンプルさ
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