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バブルは崩壊し資本主義が終わりこの世が終わる 世界を破綻させるマグマが急激にたまっている

東洋経済オンライン / 2025年2月8日 8時30分

フランス革命と並べると疑問が増えてしまうかもしれないが、今は、社会の分断は加速し、深まり、不可逆的になっていることは間違いがない。

企業の論理が最優先で、社会で憧れられる存在が経営者、起業家であり、彼らが超大富豪になり、政治家やそのほかの人々を下に見るだけでなく、政治をも支配し、社会も政策も支配するようになる。

AIは企業の富のためであり、消費者や生活者からむしりとる道具として使われるとなると、マルクス思想的な「資本家による労働者の搾取」以上に、賃金労働者にならなくとも、生きているだけで大企業の餌食になるという社会になっているということである。さらに、政治が企業に支配される、それも喜んで支配されている現状では、この不可逆性を逆転する望みはゼロである。

実は、中国は、この政治と企業との主導権争いを一歩先に1978年以降行ってきた。

しかし、いわゆる西側では、それがもっと暗黙的に、政治が明示的に対決するチャンスがないまま、なし崩し的にすでに敗北しているのだ。

そして、中国も、その政治と企業の戦いの真っただ中だが、1978年から始まった壮大なバブルが、この数年で急激に崩壊のリスクが高まっており、いや崩壊がすでに現在進行中で、アメリカが崩れたときに、世界経済のショックアブソーバー的な役割を果たせる状況ではない。

それどころか、西側への輸出が減ってしまえば、中国経済はバブル崩壊が決定的になり、社会的な大変革がもう一度起こらざるを得ない状況になる。つまり、アメリカと中国のバブルが同時に崩壊し、さらに両方の社会構造までもが同時に窮地に陥るのだ。

バブル、資本主義、社会の3つが同時に崩壊しつつある

これは、資本主義が減速して衰退する、資本主義の終焉プロセスにとどまらず、社会の危機になることを意味する。それは、不満と怒りのマグマがたまりすぎて、資本主義の崩壊ではすまなくなってしまっているということだ。

バブル、資本主義、社会の3つが同時に崩壊しつつある。そして、それが、今起きつつある気配は至る所にある。

まずバブルに関しては、トランプ関税で株価が右往左往する。あるいは、高々中国のDeep Seek(ディープシーク)のニュースごときで、AIや半導体関連株が暴落する。株価は乱高下を続けるが、上へ抜けることはない。些細なことで乱高下し、かつ頭を押さえられているというのはバブル崩壊寸前の典型的な兆候だ。

このなかで、静かに有力投資家たちは撤退しつつある。ビットコインですらそうだ。これだけビットコインに有利な政策の気配が打ち出され続けても、突き抜けずに、乱高下を続けている、ということは、暗号資産をこれまで推奨してきた人々が、静かにポジションを整理し続けている兆候に他ならない。リスク資産市場はすべて終わりだ。

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