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早々に受注停止「ジムニー ノマド」シエラとの差 後席と荷室が広がり使い勝手がアップした室内

東洋経済オンライン / 2025年2月10日 7時0分

ここで改めてジムニーとジムニー シエラの違いを確認する。

ポイントを絞って説明すると、搭載エンジンの拡大(ジムニー/直列3気筒ターボ658cc→ジムニー シエラ直列4気筒1460cc)、ボディ全長の大型化(3395mm→3550mm)、ワイドフェンダーの装着によるボディ全幅の大型化(1475mm→1645mm)、ワイドトレッド化(前1265mm/後1275mm→前1395mm/後1405mm)、車両重量の増加(5MTモデルで40kg/4ATモデルで50kgジムニー シエラが重い)となる。

3ドアのジムニーとジムニー シエラに対し、ジムニー ノマドは5ドアのロングボディである。5ドアのノマドは3ドアモデルのシエラに対して全長で340mm長く、全高で5mm低く、ホイールベースで340mm長い。車両重量はボディが大きくなったので100kg増えた。

今回のノマド発表に先立ち、シエラとノマドを細部にわたり比較する機会を得た。結果、ノマド最大のトピックは高められた後席の居住性と、ラゲッジルームの拡大であることが理解できた。もっとも、ボディが大きくなったのだからこれは当たり前だが、シエラとノマドの間には数字だけで測れない大きな違いがあった。

ジムニー/シエラ/ノマドとも乗車定員は4名だ。5ドアのノマドになっても乗車定員が変わらないのは、軽自動車であるジムニーのボディを活用し、シエラやノマドを派生車種として生み出しているからだ。3モデルとも各国の法規で求められている衝突安全性は確保した上で4名乗車を成立させている。

シエラとノマドの決定的な違い「後席の居住性」

シエラとノマドの大きな違いの1つ目として「後席」から詳細をみていく。まず、シートサイズが大きくなり、座面が長くなったことで深く腰掛けやすくなった。シートクッションの厚みを増やしたから、これまで以上に身体を面で支えやすくなっている。いわゆる面圧分布の最適化がもたらす効能だ。

「シエラでは前倒しした際のラゲッジ容積を少しでも稼ぐため後席シートを少し薄くしていましたが、ノマドでは十分なラゲッジスペースが確保できたのでシートの厚みをもたせて乗り味を向上させました」(ノマドのアシスタントチーフエンジニアを務めた縫村利喜さん)

後席への乗り込みも容易だ。まず、後席ドアの前側(ヒンジ側)と、前席ドアとの柱(Bピラー)の下端部分を薄くして、乗降時に足やひざが当たりにくくした。調整はmm単位で何度も行われた。次に、後席ドアに近い角付近、ちょうど乗降時にふくらはぎが触れる部分の角をそぎ落とすように斜め設計。さらに、乗降時に腰が触れやすい後輪ホイールハウス(後輪格納部分)の出っ張りをなるべく直線になるよう形状を整えた。端的に、無理な姿勢を強いられず、スッと乗り降りできるようになったのがノマドだ。

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