1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

早々に受注停止「ジムニー ノマド」シエラとの差 後席と荷室が広がり使い勝手がアップした室内

東洋経済オンライン / 2025年2月10日 7時0分

ただ、3ドアのシエラも見た目以上に後席へのアクセスは良い。改めてシエラでも乗り降りを繰り返したが、前ドアを大きく開けて(最大70度まで開く)、前席を一番前にスライドさせていれば乗り込みに苦労はない。ただ、降りる際には車内で屈みながら前に出る必要がある。また、駐車環境によってはドアを大きく開けられないので、そういった状況では正直、難儀する。

ノマドではひとつひとつユーザーの声を拾い上げ後席の利便性を高めたわけだが、実際、クッション性が高められたことでシエラよりも快適だ。これなら長時間の移動も苦にならないだろう。

後席の足元も広くなり快適に

さらにノマドでは足元スペースも拡がった。ホイールベースの延長にともない足元スペース前後長は300mm拡大したのだ。その効果は抜群に高く、何度も乗り降りしてみたが、身長170cmの筆者であれば足さばきを意識することなく、また身体をかがめることなく後席に座ることができた。

ここはシエラともっとも差が開いたところでもある。筆者が正しい運転姿勢をとった状態で前席を調整し、後席に座ると足元はやはり狭く、前席シート下に足を入れるスペースも微妙に狭い。同時に、後席座面部分がフレームの盛り上がり位置と重なるため足を後ろに引いた状態で座ることはできなかった。

ノマドでも足を引いた状態はむずかしいが、それでも足元スペースが拡がり、シートの背もたれ部分も後方へ移動、同時に着座姿勢もやや後傾気味となったことからリラックスしたポジションがとれる(1段階のリクライニング機構付)。

また、後席窓の周囲も異なる。シエラではボディ同色の鉄板だったが、ノマドでは樹脂製のトリムを追加した。加えて、後席ドアは昇降式となるためパワーウインドウスイッチが必要だが、ノマドでは前・後席から操作しやすいようにセンターコンソールの後部(車体中央部分)に配置された。

シエラとノマドの大きな違いの2つ目として「ラゲッジルーム」はどうか。シエラとの大きな違いはラゲッジの最大長が350mm伸びてノマドでは590mmになったことだ。ただし、後席を前倒しするだけでは、深さのあるラゲッジルームに段差ができてしまう。

そこでスズキではディーラーオプションとして「ラゲッジボックス」(2万9700円)を用意した。設置することで凹み(深さ約132mm)が埋まり、ほぼフラットな床面として活用できる。サイズでは負けるが使い勝手の上ではシエラも負けていない。助手席を後ろに、後席を前にそれぞれ倒せば長い荷物も積み込める。その際は運転席/その後部座席の2名乗車になる。

エスクードを思い出させる5ドア化ジムニー

このように3ドアのシエラと、5ドアのノマドではサイズからくる使い勝手の違いをユーザーに示し、それぞれを強みとしたすみ分けを行った。

シエラとノマドの関係は、小型クロカン4WDである「エスクード」(3ドア/1988年)と「エスクード・ノマド」(全長を415mm、ホイールベースを280mm伸ばした5ドア/1990年)の関係とよく似ている。直列4気筒SOHC1.6Lエンジンは100PS/14.0kgf・mを発揮。4速ATモデルの車両重量はエスクードが1060kg、エスクード・ノマドが1180kgだった。

人気沸騰のジムニーシリーズ。ほどなくしてノマドの公道試乗が行えるだろうから、シエラとノマドの走行性能の違いを体感し、いくつかの項目にわけた上でユーザー目線を大切にレポートしたい。

西村 直人:交通コメンテーター

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください