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日本製が想像以上に活躍「アイルランド」の鉄道旅 車両は輸入頼みでも「世界競争力」は堂々4位

東洋経済オンライン / 2025年2月11日 6時30分

首都ダブリン近郊の海沿いを行く日本製近郊電車(筆者撮影)

鉄道でアイルランドを旅した。現地の物価高と円安などから日本人の海外旅行熱は下がっているが、工夫次第で格安な旅行は可能である。

【写真を見る】インターシティの主力は韓国製。アイリッシュ海を車窓に走行するスペイン製車両。ダブリン近郊電車は日本製車両。ローカル線でも日本製大活躍……日本人がまだまだ知らない「アイルランドの鉄道旅」

アイルランドは安全な国

アイルランドを目的地に選んだのは、安全な国であることが大きな理由で、旅行中、治安の悪さから緊張するような場面はなく、周囲に気を配らなくてはならないようなストレスがないのがいい。国内旅行と同じくらいの緊張度で旅ができる数少ない国であると感じた。旅行先を選ぶとき、治安の良し悪しは重要なポイントである。

アイルランドはイギリスの西に浮かぶ島国で北海道よりやや小さい。山はあるものの最高峰でも約1000mなので、平地が多く、鉄道はその平地をまっすぐ走るので、高速鉄道はないものの、鉄道は概して速かった。


鉄道は首都ダブリンを中心に南北方向と西への路線がある。北へ向かう路線は北アイルランド(イギリス)のベルファスト行きが多く、この列車は国際列車となる。南へ向かう列車はロスレア行きで、ロスレアは海に突き出したような地勢なので、イギリス、フランス、スペイン行きのフェリーが出る。西への路線は第2の都市コークほか、途中で枝分かれしてリムリック、またヨーロッパ最西の観光地といわれるゴールウェーなどへの路線がある。ダブリンから南北地域へはダブリンのコノリー駅を、西へはダブリンのヒューストン駅が起点となる。これらはアイルランド国鉄が運行し、長距離幹線は複線であるが、全線が非電化路線である。

首都ダブリン近郊にはDART(Dublin Area Rapid Transit)という近郊電車があり、通勤以外に、観光地への足として重宝されていて、郊外にある港町ホウス、古城のあるマラハイド、やはり海沿いの保養地ダンレアリーなどを結んでいる。海沿いを走るため、都市近郊路線だが車窓が美しく、こちらは電化している。

ダブリン市内には「ルアス」という新型トラムがある。このトラムは前述のコノリー駅からヒューストン駅などを結んでいるほか、市内観光にも最適である。2路線あり、レッドラインは7連接車、グリーンラインは9連接車で運行する。

長距離車両は、ダブリン―ベルファスト間、ダブリン―コーク間といった幹線の看板特急はアメリカ製ディーゼル電気機関車が客車を引いたり押したりするタイプ、全土を走るインターシティは韓国製(台車は日本製)である。幹線の普通列車はスペイン製が多いが、ローカル線はほとんどが日本製ディーゼルカー、さらにDARTは全列車が日本製電車である。なおトラムはフランス製となる。

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