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目の花粉症「まぶたに塗る新薬」登場で大きく進歩 目薬との使い分けやセルフケアを専門家が解説

東洋経済オンライン / 2025年2月11日 10時0分

「お風呂上がりにスキンケアをするタイミングだと、忘れにくいと思います。化粧水や乳液などで保湿をして、最後にクリームを塗ってください。数十分で結膜まで吸収されていくので、朝起きたときに顔を洗っても効果がなくなることはありません」(三村医師)

クリーム製剤は、点眼薬が苦手な子どもや寝たきりの高齢者にも向いている。発売から1年経っていないが、現在のところ問題となるような副作用は報告されていない。

「アレルギー性結膜炎に対しては、これまで塗るタイプの抗アレルギー薬がなく、点眼薬が苦手な患者さんには、ほかに治療の手立てがありませんでした。クリームタイプの抗アレルギー薬は、眼科医にとっても待望の薬です」(三村医師)

花粉症で病院に行く場合、眼科や耳鼻科、アレルギー科を受診することが多いが、クリームタイプの抗アレルギー薬はどこでも処方してもらえるのだろうか。

「医師から提案がなくても、頼めば処方してもらえるはずです。当院も患者さんのほうから『クリーム製剤を使ってみたい』と言われるケースが増えています」

なお、鼻水やくしゃみといった症状もある場合、従来の飲み薬である抗ヒスタミン薬を処方されることがある。目の症状に対する効果はどうか。

「皮膚のかゆみに効果があるので、まぶたのかゆみも抑え、かくことによる症状の悪化を防ぐこともできます。ただし、飲み薬の抗ヒスタミン薬はあくまでアレルギー性鼻炎に対する薬であり、目の症状に対しては処方できません」(三村医師)

ピーク時の症状を抑える方法とは?

今シーズンはまだ目のかゆみが出ていなくても、「花粉症の人は早めに抗アレルギー薬の点眼薬を使い始めたほうがいい」と三村医師。

「遅くても飛散する1週間ほど前から、使い始めるのが望ましいです。花粉症の人は目の中やまぶたのバリア機能が弱いといわれているので、早めに使用しておくことで、ピーク時の症状を抑えられますし、症状が出てから治まるまでの期間も短くなります」とも言う。

また、症状がなくなっても花粉が飛散している間は薬を使い続けることをすすめている。

「クリーム製剤の早期からの使用についてはまだ十分なデータはありませんが、点眼薬と同じと考えていいでしょう」

なお、抗アレルギー薬が効かない場合や、まぶたの裏にブツブツとした乳頭ができている場合は、炎症を抑えるためにステロイドの点眼薬が有効なこともあるが、三村医師は次のように注意を促す。

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