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「立喰鮨かきだ」が渋谷駅前に出店する"賭け" 修業ゼロで寿司握り人気店を実現した蛎田社長

東洋経済オンライン / 2025年2月12日 12時0分

寿司業界では門外漢ながら、「有楽町かきだ」を成功に導いたユニポテンシャル代表取締役の蛎田一博氏(撮影:今井康一)

渋谷ヒカリエ、渋谷スクランブルスクエア、渋谷ストリームと、新しい渋谷の顔となった3つの商業施設。その、スクランブルスクエア通路傍とでも表現できる位置にあるのが、「立喰鮨 かきだ」。

【画像】ウニ、イクラ、トロ、煮穴子を含む鮨15貫の「最強おまかせセット」5000円

SNSを中心に注目が高まり、行列のできる店となった「有楽町かきだ」が、2024年9月にオープンした店だ。2月1日にメニューを改定し、現在の目玉商品はウニ、イクラ、マグロのトロなどが入って5000円の「最強おまかせセット」(握り15貫・味噌汁付き)。

立ち食い寿司とは?

少し前から増えている、立ち食い寿司店。もともと立ち食い寿司としてスタートした店もあれば、高級店がカジュアル業態としてオープンした店や、持ち帰り寿司のチェーンが運営している店もある。

スペースが小さく出店・ランニングコストが低いことや、客の回転がよく、多くの客を呼び込めることなどがビジネス上の特徴で、コストを下げられる分、高品質の商品をリーズナブルに提供できる理屈だ。

客としては、フラリと入ってサッと食べられる手軽さ、気楽さが魅力。また江戸前寿司の歴史を振り返れば、両国などの盛場に出ていた屋台が始まりなので、そもそも立ち食いするものだった。庶民が楽しめるファストフード的な位置付けだったのだ。

【画像】赤酢のシャリ、3000円のおまかせセット、1貫1000円のウニ、寿司ロボット、職人の手、日本酒飲み比べセット、店舗外観、「富士山ネギトロ丼」

しかし現代の立ち食い寿司は値段も格式もさまざま。例えば1989年、新橋店から始まり全国に展開している「魚がし日本一」は、マグロ2貫300円だ(新宿西口店)。高級な店としては、「麻布十番 秦野よしき」の立ち食い業態である「立喰 鮨となり」が、おまかせ(並)10貫6600円。

持ち帰り店を展開する「ちよだ鮨」は立ち食いだけで3ブランドを抱えており、そのうちの「立食いすし処 ちよだ鮨」はマグロ1貫140円だ。値段だけで比べれば、立喰鮨 かきだは、「最強おまかせセット」よりワンランク下の10貫のセットが3000円なので、高級店とチェーン系列店の中間ぐらいだろう。

月商で500万〜1000万円

肝心の客入りはどうだろうか。運営するユニポテンシャル代表取締役の蛎田一博氏によれば、月商で500万〜1000万円。坪あたりの売り上げで40万〜80万円というところなので、坪あたり売り上げ30万円なら繁盛店、といわれる飲食業界においては大成功だ。

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