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10分825円「相席屋」タイパ重視でも来店の"本音"

東洋経済オンライン / 2026年2月14日 7時0分

それなら実店舗を活かして、予約なしの即席で出会いの場を提供しようと、相席屋のコンセプトが固まっていきました」

1号店は月商70万円の渋い滑り出しだったが…

こうして2014年に、『居酒屋 はなこ』の赤羽店を業態転換する形で、相席屋1号店が開業した。約60席のキャパで、初月は月商70万円と渋い滑り出しとなったが、太田氏は軌道に乗ることを確信していたという。

「創業当初は、他に相席業態の居酒屋もほぼなかったので、どこかいかがわしいイメージが先行して客足がついてこなかった。

ただ、来店客の評判はすこぶる良く、週3~4回来る常連も多く、なかには毎日訪れるヘビーユーザーも。もともと私は、前職でレインズインターナショナル(牛角やしゃぶしゃぶ温野菜などを展開する飲食チェーン)にいたのですが、それほどコアなリピーターを抱えるブランドは記憶になかったので、これはいけるんじゃないかと」

太田氏の読みは当たり、赤羽店は2カ月目で150万円、3カ月目で300万円を叩き出す。さらに2号店目の歌舞伎町店を出した直後、TBSの『サンデー・ジャポン』に紹介されたことで、一気に火がついた。65席の比較的小箱で、日計100万円近くにのぼる勢いを見せ、その後の店舗も出せば当たる状況が続いた。

それ以降は『居酒屋 はなこ』を業態転換する形で、一気呵成の展開を見せる。相席業態の先駆者として、模倣店が増える前に先手を打とうと、第1号店の開業から3年足らずで85店舗まで出店網を広げる。なかには月に9店舗を出店した時期もあり、全盛期は30都道府県まで規模を広げた。

一方で、2017年に、勢いは臨界点を迎える。マッチングアプリの浸透や、模倣店が乱立したあおりを受け、相席屋は徐々に規模を縮小していく。

セクションエイトとしても、スタンディングバー『The Public Stand』や、ソロ活専門の相席業態『THE SINGLE』など別ブランドに注力するようになり、相席屋に回すリソースは減っていく。

結果的に、相席屋は2019年には60店舗前後まで減り、コロナ禍でさらに30店舗近い閉業を迫られた。コロナが沈静化して以降も、エリアによっては、業績はそれ以前の8割程度にとどまる。他ブランドへの業態転換も進み、現在7店舗となった。

「創業直後から2017年頃まで、相席屋はすこぶる勢いが良かった。コンセプトを真似た類似店が跋扈(ばっこ)したことで、商標の無断使用に対して、頻繁に注意喚起を出していたほど、当時は相席屋が繁盛していたんです。

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