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10分825円「相席屋」タイパ重視でも来店の"本音"

東洋経済オンライン / 2026年2月14日 7時0分

運営元のセクションエイトによれば、相席屋でのカップル成立率(相席した男女が一緒に退店することを指す)は20%ほど。前述した平均客単価6000~7000円と掛け合わせると、単純計算で3万~3万5000円かけなければ、相席した女性との「その後」は生まれない計算となる。

これを高いと見るか低いと見るかはさておき、店内にいた客に相場を伝えてみると、こう反応が返ってきた。

医療機器のMRを手がける男性(30代半ば)は「この歳になるとガチで恋愛相手を探すことはない(笑)。その場で素人の若い子と飲めて、その先も期待できるなら、数万円かかっても全然良い」と話す。これまで5~6回来店したなかで、10人近い女性と連絡先を交換したそうだが、特に真剣な交際は考えてないそうだ。

月1回ほど通う男子大学生は「会計は出来るだけ安く収めたいので、席替え(相席したい女性を変更すること)は必須。早く2軒目に行く流れを提案して、微妙な反応されれば次に行く。それか一部店舗にある相席し放題のプランを利用している」と話す。

対して、女性陣は、来店動機が軽いように感じる。22歳女性は「近くにバイト先のバーがあるので、出勤前に軽くご飯を食べに寄っている。気になる人がいたら職場のバーを教えることも」と話す。20歳の専門学校生は「今日初めてで、まあ友達とノリで来ただけなんで」と他所行きの対応をされた。

もちろん建前な部分もあるだろうが、来店客の話で痛感したのは、男性の方が女性より本気度が高いということだ。

これは当然ながら、男性だけ料金がかかるシステムの影響だろう。一般的に考えれば、いくら長居しても料金が発生しない女性は受け身になり、いわゆる「タダ飯目的」の来店も一定数考えられる。一方で、分刻みで会計が加算されていく男性は、それだけ前のめりになる。

平均滞在時間は120→90分に

こうした相席屋の料金設定は、男女比を安定させるための施策であるが、それゆえ男性側から「コスパが悪い」と不満の火種となる。

特に昨今にかけて、コスパやタイパが重視される風潮が強くなった。

太田氏は「男性客の平均滞在時間を見ると、コロナ禍以前は120分だったが、現在は90分ほどに短縮している。特に若年層はきっちり予算を決める傾向にある」と語る。根拠のわかりづらい料金設定や、誰が相席するかわからない不確実性が、受け入れられづらくなっているわけだ。

たしかに相席した女性が「タダ飯目的」であれば、消化不良感は拭えない。以前に比べて、確実に出会いたいという需要が高まったことも、相席屋のビジネスモデルが受け入れづらくなっている。一時的なブームが沈静化したことに加え、男性の満足度を担保させるのが難しくなったのも、根本的な衰退要因になっているはずだ。

もちろんセクションエイトも、こうした時代やニーズの変化に合わせ、業態を変えて再起を図る。後編では、その新業態とともに、相席業態の現状を探る。

(佐藤 隼秀:ライター)

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