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10分825円「相席屋」タイパ重視でも来店の"本音"

東洋経済オンライン / 2026年2月14日 7時0分

それがコロナ禍などを経て、有象無象にあった模倣店も淘汰され、いま相席業態を軸に展開しているのは当社含め数社しか残っていない。10年足らずで業界が一周した感覚です」(太田氏)

ふらっと居酒屋を訪れて、初対面の異性と飲食を満喫できる――。展開当初は新鮮だった体験も、数年が経ち競合店が増えれば、鮮度が失われていく。

前述したように、マッチングアプリの台頭により、事前にアプリで吟味したいニーズが高まる。後押しするように、相席屋のメイン層である20代が、コロナ禍で合コンなど対面での恋愛経験をしないまま、「出会い=アプリ」が主流となったことも痛手だった。

客単価は6000~7000円

しかし、実際に店舗を訪れてみると、また違った角度から衰退した背景が浮かび上がってきた。

2025年12月末、『相席屋 新宿歌舞伎町店』に来訪すると、65席の店内はほぼ埋まっていた。年の瀬はあるだろうが、スタッフがインカムで指示を出しながら忙しなく動き、ブームが沈静したとは思えないほどの盛況ぶりだ。

来店時は休日扱いで割高だったこともあり、料金はチャージ税込605円に、10分ごとに税込825円が加算され、時間内は食べ飲み放題が付く(女性客は時間制限なしで無料)。店舗や曜日によって料金は若干変動するが、男性客は90分ほどの滞在が主流で、計算すると6000~7000円ほどが予算の目安となるようだ。

店内へ誘導を受けると、かつての居酒屋ルックな雰囲気は跡形もなくなっていた。照明を落とした店内は、随所にネオンサインが散りばめられ、今風な映えを意識した空間に様変わりしている。ただし、この内装は新宿歌舞伎町店だけの仕様で、店舗ごとにレイアウトは異なるようだ。

案内に従うと、ゆったりとしたボックス席で待ち構えていたのは、22歳の女性2人組。クリニックの受付事務をしており、すでに1時間半いて3組と相席したらしく、卓には〆のスイーツが置かれていた。

相席屋を訪れる30代半ばの本音

利用動向を探ろうと、いくつか質問をしたものの、鬱陶しく思われたのか場は白け気味に。挙げ句の果てに、卓上にあるスイッチのコントローラーを指差し、一緒にゲームをやろうと提案される。いわゆる消化試合のような空気だった。

結局、そのままゲームや飲食で時間を潰し、1時間ほど滞在して、会計は1人あたり6105円。お酒が入っていたこともあり、収穫もなくあっという間に時間が過ぎた感覚だ。力量不足なのは重々承知だが、個人的には人を選ぶ業態に感じた。

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