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踏切の「第2種」「第3種」って? 事故相次ぐナシナシの「第4種」 フル装備「第1種」との違い

乗りものニュース / 2024年4月30日 9時42分

踏切のイメージ(画像:写真AC)。

警報機も遮断機もない踏切は第4種に分類されます。一方でどちらも整備され、全列車に対し稼働するのが第1種踏切です。ではあいだにある、第2種、第3種踏切とはどのようなものでしょうか。

手動でも第1種踏切に分類される

 群馬県高崎市内の上信電鉄の踏切で2024年4月6日、9歳の女の子が列車にはねられて死亡する事故が発生しました。現場の踏切は「第4種踏切」と呼ばれるタイプで、これは警報器も遮断機もない踏切のことを指します。

 警報器と遮断機を備えているのが踏切だというイメージを、一般的には持たれているでしょう。最も目にするこの踏切は「第1種踏切」と呼ばれるものですが、第1種は必ずしも自動化されている必要はありません。

 踏切を自動化するにはセンサーなどの機器を設置する必要があります。それには莫大な整備費が必要になるため、諸般の事情で自動化できない踏切は、踏切の安全確認などを担当する踏切保安係を配置して安全性を高めていました。そして遮断機の操作も、この保安係が行っていたのです。

 1種と4種があるなら、あいだの2種と3種もありそうです。第2種踏切は、第1種踏切のうち保安係が配置されたタイプと似ていますが、こちらは配置される時間が区切られているのが相違点です。つまり、時間外は第3種もしくは第4種踏切と同じになります。第2種踏切はすでに全廃されています。

 では第3種踏切は何でしょうか。これは警報器があるものの遮断機がない踏切を指します。やや中途半端な印象を抱くでしょうか。今ではレアな踏切になっていますが、実は東京23区内にもわずかに残っています。そのひとつが、都電荒川線の荒川七丁目電停のすぐそばです。

レアな第3種踏切、都心で発見

 この第3種踏切は、個人宅に通じる場所にあります。つまり、踏切道を渡るのは居住者もしくは親戚や友人といった来訪者、郵便や新聞配達といった事業者などです。それほど多くの往来があるわけではないでしょうが、一方の都電荒川線は本数が多いため、第4種というわけにもいかず、しかし遮断機を設置するスペースもなく、第3種踏切に落ち着いたのでしょう。

 第4種踏切は冒頭で触れたとおり、警報機も遮断機もない踏切です。戦後もしばらくは、踏切の安全性という概念は希薄でした。安全性への機運が高まったのは、時代が高度経済成長に差し掛かった頃。当時はマイカーが増え、踏切の安全対策が社会問題として浮上したからです。

 法整備などもあり、1961(昭和36)年当時は全国に約6万6000あった第4種踏切は、2021年に2408まで減少しています。ただ、上信電鉄には踏切が134あり、そのうち45か所が第4種踏切だそうです。これは特に地方の路線が抱える問題でもあります。

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