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東武野田線「6両→5両に減車」で混まない? 新型車導入で訪れる変化 でも大宮駅は「6両対応」で改良のワケ

乗りものニュース / 2024年5月8日 7時12分

東武60000系。現在は6両編成だが、5両化される見込み(画像:写真AC)。

東武野田線は、新型車両80000系の導入にあわせ、現在の6両編成から5両編成に短縮されます。今後も利用者が増加する場合はどのように対応する想定なのでしょうか。

新車投入に合わせて「6両→5両に減車」

 東武鉄道は2025年春以降、野田線(アーバンパークライン)への新型車両導入に伴い、同線を現在の6両編成から5両編成に短縮します。 この“減車”は、利用者にどう影響するのでしょうか。

 東武野田線は長らく、白い車体に青い帯が特徴の8000系のみで運行されていましたが、2013年に野田線専用の新型車両となる60000系が導入。伊勢崎線(スカイツリーライン)や東上線で活躍している10000系も野田線に転入し、現在は3形式の車両が走っています。
 
 今後は、野田線に残る8000系や10000系を置き換えるため、新型車両80000系が導入される予定。既存の60000系は6両から5両に短縮して引き続き運用され、不要になる60000系の1両は80000系に組み込んで活用します。最終的に野田線は60000系と80000系の2形式体制となり、5両編成の省エネ車両に統一されることになります。
 
 東武鉄道によると、野田線の5両化は、コロナ禍による利用減を踏まえ、1列車あたりの両数を減らすことで、列車本数の維持を図るねらいがあるといいます。

 ただ、野田線は現在でもラッシュ時は混雑し、さいたま市や流山市など、人口が増加傾向にある自治体もあります。SNSでは、両数が減ることで、混雑がより悪化するのではという懸念も上がっています。
 
 東武鉄道は「今後、お客様が想定よりも増加傾向となった場合、列車本数増で対応することを計画しています」(広報部)と話します。利用の動向次第ではありますが、「両数が減っても本数が増える」のであれば、利用者にとっては列車の待ち時間が減るため、メリットは大きいと言えるでしょう。
 
 加えて現在、野田線の60000系は古い8000系に合わせて、起動加速度が伊勢崎線や東上線の新型車両(50000系や70000系)よりも低く設定されています。8000系が淘汰され、高性能な車両に統一されれば、起動加速度を上げてスピートアップも見込める可能性があります。
 
 これについて同社は、ダイヤの詳細については明らかにできないものの、「起動加速度を上げることによるスピードアップは、技術的には可能になります」と回答しました。

新しい東武大宮駅が「6両編成」想定なワケ

 5両編成となる野田線ですが、今後、ターミナル駅の大宮駅では、橋上化やホーム増設(2面3線化)などの大規模改良が予定されています。この新たなホームは、「6両編成対応」で整備される見込みです。

 これは、さいたま市が2024年4月、「大宮グランドセントラルステーション(GCS)構想」の一環として推進している東武大宮駅の改良計画について、調査設計時点の完成予想パースを公開したことで、明らかになりました。

 2023年のさいたま市議会の2月定例会では、東武大宮駅の改良について「駅舎改修や新たな改札口の設置といった鉄道駅の顔づくりだけでなく、特急列車の乗り入れも今後期待される」といった主旨の答弁があり、6両編成対応のホームは、特急の乗り入れを視野に入れた措置とみられます。ただ現時点の改良計画は、あくまでも調査設計段階のため、正式に決定したわけではありません。
 
 野田線では、2017年に特急「アーバンパークライナー」の運転が始まり、大宮駅に6両編成で乗り入れていた時期もあります。ただ、春日部駅の高架化工事の進捗により、本線(スカイツリーライン) と野田線をスムーズに行き来できる渡り線が無くなることから、「アーバンパークライナー」は2024年3月のダイヤ改正で廃止されています。
 
 果たして今後、5両編成となる野田線に6両編成の特急列車は乗り入れてくるのでしょうか。

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