そんな姿で走れるのかよ!? 兵士を救った満身創痍「ハンヴィー」ウクライナ軍が公開
乗りものニュース / 2024年5月4日 11時42分
装甲なしの初期型だと危うかったかも。
車体はボロボロ、でもエンジンは無傷
ウクライナ国防省は2024年4月28日、ロシア軍のドローン攻撃から生還した兵士とその愛車として戦火の中を走り抜けた4輪駆動車「ハンヴィー」の姿を、映像で公開しました。
ハンヴィーは、アメリカが1980年初頭に開発した機動性の高い多用途軍用車両で、車名はそのプロジェクト名「High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle:高機動多用途装輪車両」に由来します。各単語の頭文字をつなぎ合わせると「HMMWV」となり、これがそのまま愛称になった形です。
派生型や改良型は40種類以上もあり、総生産量は約30万台、敵対勢力による鹵獲再使用を含め世界50か国以上で使用されるまでに至っています。
ウクライナ軍にはロシア侵攻前から配備が始まっていましたが、戦争が始まって以降、防御力を大幅に強化した装甲車仕様が大量に供与されるようになり、2024年現在、2000両以上を運用していると言われています。
今回、公開されたハンヴィーは車体後部の荷台部分が激しく損傷しており、かつ左の後輪はタイヤがほぼなくなりホイールのみという状況。しかし、兵士らが乗るキャビン部分は形をとどめているほか、エンジンやドライブシャフトなどは問題なく動いたことから、「満身創痍」と言える状態ながら、味方のいるところまで戻ってこれた模様です。
ウクライナ国防省は「アメリカ製のハンヴィーが、ドローンの攻撃からウクライナ兵の命を救った」と明言しており、まさに防御力が強化された装甲車仕様のハンヴィーだったからこそ、と言えなくもありません。
この映像は、最前線においてはどんな車両でも装甲が必須であるということを如実に示していると言えるでしょう。
【よく動いてんな!】車体後部ボロボロになっても走る「ハンヴィー」驚愕の姿(動画で見る)
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