JALから「こっそりすぎる特別塗装機」が出現! その全貌とは 「世界初運航」の快挙…スゴイ効果もあります!
乗りものニュース / 2025年1月10日 15時39分
JALが2025年1月中旬をめどに、胴体の大部分にサメの肌をモチーフにした「リブレット加工」の塗装を施した旅客機を、世界で初めて国際線で運航予定です。それに先立ち、その機体が報道陣へと公開されています。どのようなものなのでしょうか。
担当機は「JA868J」
JAL(日本航空)が2025年1月中旬をめどに、胴体の大部分にサメの肌をモチーフにした「リブレット加工」の塗装を施した旅客機を、世界で初めて国際線で運航予定です。それに先立ち、1月10日、その機体が報道陣へと公開されています。どのようなものなのでしょうか。
今回リブレット塗装をまとうのは、ボーイング787-9「JA868J」。今後、同社の国際線で運用される予定です。なお、787にリブレット施工が行われるのも、この機体が世界初とのことです。
リブレット塗装は、サメの肌(うろこ)のように、胴体表面に溝を細かく彫っていくことで、機体表面の空気の渦を制御し、空気抵抗を低減できる効果があるといいます。今回JA868Jでは機首、胴体最後部を除く多くの部分に、塗装によるリブレット施工が実施されました。これにより、巡航時の抵抗低減率が0.24%となり、たとえば東京~フランクフルト線で運航する場合、年間約119トンの燃料消費量と約381トンのCO2排出量の削減が期待されるとのことです。
JALでは2022年7月から、国内線機材のボーイング737-800でリブレット形状塗膜の耐久性を検証し、2023年11月からは胴体下部に大面積の施工をして燃費改善効果の確認を進めてきたといいます。この取り組みの実現にあたってはJAXA(宇宙航空研究開発機構)、オーウエルも携わったとのことです。
なお、他社では「リブレット加工」を塗料ではなくフィルムを貼る方法が実用化されていますが、JALのものは、塗膜に直接リブレット形状を施工する方式。このことで、デカールやフィルムによるリブレット加工と比べて、重量の軽減や耐久性の向上、剥がれ落ちるリスクの低減が期待できるとしています。
JALは「今後、大面積施工したリブレット形状塗膜の耐久性、美観性、および長距離国際線における燃費改善効果を検証するとともに、さらなる施工範囲の拡大を目指し、三者で協力し引き続き航空機の脱炭素化を推進してまいります」としています。
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