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上空の寒気の強さと雪の目安

ウェザーニュース / 2019年1月12日 9時55分

ウェザーニュース

冬になると天気予報でよく耳にする“上空の寒気”という言葉。

普通、雲が出来る範囲内では、上空高ければ高い所ほど温度は低下します。「どのくらいの高さ」で「何℃より低い」と、雪になりやすいのか説明します。

目安となる上空の気温は?

今日21時の寒気の予想

一般的に、降水があれば平地で雪となる目安は、上空約1500mで気温が-6℃以下の時といわれます。

ただし、雪があまり降らない関東平野で雪の目安となるのは、上空約1500mの気温が-3℃以下の時ともいわれます。なぜ他の地域よりも高い気温であっても雪になるといわれるのでしょか。

太平洋側は地上付近の気温や湿度も重要

今日21時の寒気の予想

この図は先ほどの図と同じ時刻の、より低いところ、ちょうど東京スカイツリーの先端付近の高さの寒気の予想です。

関東平野で雪が降るときは、南の海上を低気圧が通過するパターンの時がほとんどです。
この低気圧に向かって、関東内陸部の地上付近にある冷たい空気が引き込まれます。このため地上の気温が低くなり、上空から降ってくる雪が融けずに地上まで達しやすいというわけです。

また、地上付近が乾燥していると、降り始めの頃に雨や雪が蒸発し、その時に周囲の空気を冷やすため一気に気温が下がります。空気が乾燥していることも、雪として降りやすくなる一因となります。

今日1月12日(土)は、午前中に東京都心で初雪が観測されましたが、上空の気温はこれらの目安よりも高くなっています。しかし、地上の湿度は60%以下と乾燥しており、雨では無く雪が降ったものとみられます。

「-36℃」は要注意

16日(水)の寒気の予想

先ほどは、雪が降るか降らないかの判断材料として、上空約1500mの寒気に注目しましたが、こんどはそれよりもはるかに高い上空約5000mの寒気を見てみます。

一般的に、上空約5500mの気温が-36℃以下になると、大雪の目安といわれます。雪雲が発達しやすくなるため、短時間で積雪が急増するような雪の降り方となるおそれがあります。豪雪地帯の方は「-36℃」という数字に要注意です。

雪のリスクを知るために

今回ご紹介した基準はあくまで目安ですが、これを知ることで、どの程度雪のリスクがあるのかを知ることが出来ます。

天気予報を聞くときは、高さと気温という寒気の強さの関係にも注目してみてください。

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