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春卵が美味しい理由と鮮度の良い卵の選び方

ウェザーニュース / 2021年3月20日 6時20分

ウェザーニュース

かつて原種に近い鶏は春にしか卵を産まなかったことから、卵の旬は春とされていました。今、卵は養鶏場で1年中生産されています。しかし、鶏の体調が春に最もよくなることから「春卵は美味」とされているのです。

そこで今の時季、店頭に並ぶ卵の中から、より新鮮な卵を見分ける方法を、株式会社落水正商店の通販店長、岩素子(いわ・もとこ)さんに伺いました。

賞味期限の目安は?

高級なブランド卵を除き、普通の価格でおいしい卵を食べたいと思ったら、何よりも新鮮なものを選ぶことが一番重要だと、岩さんは言います。

「スーパーなどで並んでいる卵には賞味期限が書いてあります。この賞味期限の長いものが新鮮な卵ということになります。目安としては賞味期限まで2週間近くあるものを選ぶと良いでしょう。

賞味期限とは『安心して生で食べられる期限』のことで、日本では夏場を想定して大体2週間にしている生産者が大半です。そのため賞味期限まで2週間近くあれば、産卵後間もないということがわかります。ちなみに『包装日』『パック日』という記載がある場合もありますが、これは必ずしも産卵日を示すものではありません。産卵後日にちが経ってからパック詰めしている可能性もありますので注意しましょう」(岩さん)

産卵日がわかる卵もある

中には産卵日や採卵日が印字されている卵もあるようです。

「これは生産者の義務ではありませんが、産卵日の日付が新しいものは当然産みたてということになりますので、新鮮かどうかの一番の目安になります。パックのラベルに表示されているものや、卵に賞味期限と産卵日のシールを貼ってある商品もあります。パックから出して冷蔵庫に入れてしまうと賞味期限が分らなくなりますので、卵ごとに貼ってあると安心ですね」(岩さん)

光に透かして見ると分かる?

また、新鮮な卵の選び方として、光に透かして見る方法もあるそうです。

「ポイントは『明るい部分がどれだけあるか?』ということです。明るい部分が小さい卵は新鮮です。逆に、明るい部分が大きい卵は、鮮度が落ちている可能性があります。

明るい部分は『気室』と呼ばれる空気の部屋のことです。生まれたばかりの卵には気室はありませんが、時間が経つと殻を通して中から水分が抜けていくことで気室ができて、少しずつ大きくなっていくのです。

スーパーだとすでに卵がパック詰めされているので、確かめることはできませんが、直売所などでは卵をバラ売りしていることがありますので、卵をそっと持ち上げて、光に透かしてみてください。照明に向けてみるのもいいでしょう」(岩さん)

新鮮な卵には炭酸ガスがたっぷり

パックから出してしまい、賞味期限がわからなくなってしまった卵は、割ってみれば鮮度の目安が確認できるそうです。

「卵を割ってみて、黄身が盛り上がっているのが新鮮とよく言われます。新鮮な卵には炭酸ガスがたっぷりと含まれているので、そのガスで卵の弾力が保たれているのです。

黄身だけでなく白身も同様です。黄身の周りの白身がプルンと盛り上がっているものは新鮮です。逆に時間が経つと白身は水のようになって流れ出るような感じになります。また、白身が白濁しているものほど新鮮です。新鮮な白身にはガスがたっぷり含まれているため、白身にガスが溶け込んで白濁しているのです。時間が経つと白身から炭酸ガスが抜け、弾力を失って透明感のある水のようになってしまうのです」(岩さん)

卵は人間の体内で合成できない9つの必須アミノ酸をバランスよく含む良質なタンパク源です。鶏の体調が良い春の卵。新鮮なものを選んでおいしくいただきましょう。

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