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犬の熱中症や火傷に注意 人より犬はもっと暑い!?

ウェザーニュース / 2021年7月29日 5時10分

ウェザーニュース

連日の猛暑で体に堪えている方も多いかと思いますが、犬はもっと暑さの影響を受けているかもしれません。愛犬の熱中症や火傷対策は万全でしょうか?

獣医師で“わん活エバンジェリスト”の田邊弘子先生に、犬の熱中症対策について聞いてみました。愛犬の対策にお役立てください。

1歳未満と7歳以上の犬は要注意

--犬が熱中症になる原因は何でしょうか?

「直射日光、高温、多湿、無風(空気の動きが無い)などが原因と考えられます。室内飼育でエアコンを使用していたとしても、熱中症になる可能性はあります。屋外飼育なら犬小屋に直射日光が当たるとか、コンクリートの上にある、なども危険です」

--環境的なものの他には何があるでしょうか?

「犬の個体差も関係します。1歳未満、7歳以上、短頭種(鼻が短い犬種)、肥満、持病がある、過去に熱中症になったことがある、などがありますね。これらに該当する場合は、より一層の注意が必要です。犬は人より老化の速度が速いので『去年大丈夫だったから、今年もこれくらいなら大丈夫』とタカをくくることはせずに、7歳以上なら要警戒です」

犬の熱中症予防法

--では、犬の熱中症を予防するにはどうすればよいでしょうか?

「まず普段過ごす場所ですが、エアコンをかけるとか、直射日光が当たらないようにすることが大事です。

また見過ごしがちなのが散歩です。犬は人より路面に近いので、アスファルトの照り返しのダメージを受けやすいのです。アスファルトの温度が55℃だと、人の顔付近は30℃ぐらいでも、犬の高さでは40℃になっているというデータもあります。

散歩は日の出前か夜にして、歩く場所もできるだけアスファルトを避けるようにしましょう」

犬にはスポーツドリンク不要

--人は熱中症予防に水分を摂りますが、犬はどうなのでしょうか?

「犬も人と同じで、十分な水分補給が大事です。ただし、人は大量に汗をかくので、アルカリイオン水や塩分の入ったドリンクを飲むと良いのですが、犬は基本的に足裏からしか汗をかかないので水で十分です。

また、栄養をつけようと牛乳を与える人もいますが、これもNGです。犬によっては下痢をしてしまい、逆に水分やミネラルを排出して、一気に危険な状態になりかねません。水をたっぷり、いつでも好きなだけ飲めるようにすることがポイントです。水分は足りているか、熱中症にかかっていないかを犬の様子から観察してください」

犬の熱中症の症状と対処法

--犬の熱中症は、どのような状態になるのでしょうか。

「体が普段より熱くなっている、ゼエゼエと苦しそうな呼吸をしている、大量のよだれが出てぐったりしている、などがありますが、ひどくなるとけいれんを起こしたり、意識を失います。症状が軽ければ、涼しい場所で水を飲ませて水や保冷材で首筋や脇、肢の付け根を冷やします。落ち着いたら動物病院を受診しましょう。

意識を失うなど重症の場合は命に関わるので、体全体を水で濡らして、動脈が通っている首筋や脇、肢の付け根を冷やしながらすぐ動物病院を受診してください」

肉球の火傷にも注意

人の顔付近の温度が約30℃の時、アスファルトの表面は50℃以上にまで温度が上昇することがあります。真夏のプールサイドなどで、足の裏が焼けるような暑さを経験したことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、ペットも肉球を火傷してしまうおそれがあるため、昼間の散歩は避けるのが安全です。

犬も人と同様、熱中症や火傷の危険にさらされていることを忘れずに、居住環境や散歩の時間などには十分注意してください。

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