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記録的暖冬 この冬の気温は過去2番目の高さ エルニーニョ現象が寄与か

ウェザーニュース / 2024年2月29日 10時30分

ウェザーニュース

今日29日(木)は2月の最終日です。気象の世界では12〜2月を冬と定義していますので、冬の最終日となります。この冬は記録的暖冬で、日本の平均気温は平年を大きく上回り、過去2番目の高さになる見通しです。

2020年に次ぐ高さ

長期的な温暖化の傾向に加え、エルニーニョ現象の発生が冬の天候に大きな影響を与えました。上空を吹く強い西寄りの風、ジェット気流が平年よりも北を吹いたことで寒気が南下しにくく、全国的に気温が高くなっています。

12月1日〜昨日2月28日までの平均気温の平年差は沖縄から北海道まで平年より高く、1.5℃以上高くなった所も多くなりました。3か月の平均気温は2月28日までの集計で東京都心が過去2番目に高い8.2℃、仙台市は過去最も高い4.8℃です。

都市化の影響が比較的小さい全国15か所の代表地点(※)の観測値による、冬の日本の平均気温偏差は、2月28日までのデータで暫定的に計算した結果+1.27℃で、2020年寒候期の+1.43℃に次ぐ、過去2番目の高さになる見通しです。

▼冬の平均気温が高かった年(数字は平年偏差)
 2020年 +1.43℃
 2024年 +1.27℃(2月28日までの速報値)
 1949年 +1.06℃
 2007年 +1.04℃
 2009年 +0.85℃

※算出に使用している地点
網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島

平年を大きく上回る日が目立つ

東京都心は冬の期間を通して気温が平年を下回る日が少ない一方で、平年を大きく上回る日が多くなりました。

グラフの黒い棒はその日の最高気温と最低気温を示していて、上に行くほど気温が高いことを表します。平年より高いオレンジ色の領域までグラフが伸びている日が目立ち、2月には最低気温が最高気温の平年値を上回るほどの日もありました。

平年より低い水色の領域まで下がった日はあるものの、わずかに下回った程度で、厳しい寒さはほとんどなかったことがわかります。

降雪量も全国的に少ない

また、寒気の影響が受けにくかったことで、降雪量も少なくなりました。日本海側はほとんどの所が平年よりも少なく、平年の半分以下となった所も目立ちます。

2月28日の時点で秋田県横手市は平年の37%、山形県大蔵村・肘折は51%、新潟県津南町は54%に留まりました。西日本の山沿いの地域は平年の30%ほどしか雪の降らなかった所もあります。

雪が少なかったことで、スキー場の営業や冬のイベントの開催などに影響が出ました。

春〜夏にかけても気温の高い傾向は続くとみられ、気象庁は3〜5月の気温が西日本から東北で平年並みか平年より高め、6〜8月の気温は全国的に平年より高い予想をしています。

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