2024年の地球は初めて産業革命前より1.5℃以上高い気温に WMO発表

ウェザーニュース

WMO（世界気象機関）は10日(金)に2024年が史上最も暖かい年になると発表しました。初めて産業革命前の水準より1.5℃以上高くなっています。

2023年の記録をさらに更新

WMOは気象庁や欧州中期予報センター(ECMWF)、アメリカ海洋大気庁(NOAA)などの6つのデータセットから統合分析を行い、2024年の地球の平均表面温度を算出。それによると産業革命以前の1850〜1900年の平均に比べ1.55℃高くなっていることがわかりました。（不確実性の幅は±0.13℃）

産業革命前に比べて1.5℃以上高くなるのは初めてで、2023年の記録をさらに更新する過去最高です。


パリ協定で目標である「世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2Cより十分低く保つとともに、1.5Cに抑える努力を追求すること」 の1.5℃を上回る水準となりましたが、WMOの事務局長はこれをもって目標達成に失敗したことではないと述べています。

地球温暖化によって引き起こされている可能性が大きい

記録的な高温は昨年や2023年だけでなく、最近10年連続で続いていることから、WMOは地球温暖化によって引き起こされているとしています。

その中でも昨年の気温が高くなったのは海の温度の上昇が大きく寄与しているとの見方が強まっています。地球温暖化による熱の多くが海洋に蓄えられていて、海洋の熱量は気候変動の重要な仕様です。

WMOでは今年3月に報告書をまとめ、そこでは温室効果ガスや地表温度、海洋熱などの主要な指標の詳細を公表する予定です。