【パリ行きの命運を託された23選手】アジアでの総力戦…真価が問われるセンターバック木村誠二
超ワールドサッカー / 2024年4月14日 15時0分
パリ・オリンピックのアジア最終予選を兼ねるAFC U23アジアカップが15日に開幕する。出場16カ国が4組に分かれてのグループステージから始まる五輪出場もかけた戦いは約2週間ちょっとのスケジュール的にも勝ち上がれば勝ち上がるほど総力戦が必至。ここではパリ行きの命運が託されたU-23日本代表の23選手を紹介し、木村誠二にフォーカスする。
■木村誠二(DF/サガン鳥栖)
木村はFC東京の下部組織出身で、ジュニアユース、ユースときて2020年にファーストチームへ昇格。ただ、これまでFC東京で満足に出場機会を得られたシーズンはなく、キャリアハイのリーグ戦出場数はユース時代の18年にFC東京U-23(現在廃止)でJ3リーグ19試合。昨季までにレンタル移籍を3度経験し、今季も鳥栖へ貸し出される。
今季は鳥栖加入からすぐの沖縄キャンプで左足を負傷し出遅れ。ケガは完治し、3月上旬に復帰したが、J1リーグ初出場はアジア最終予選メンバー発表前日の今月3日、第6節ヴィッセル神戸戦までずれ込んだ。それでも代表合流前最後の一戦となった第7節浦和レッズ戦はフル出場だ。
そんな木村、本職はセンターバックで、そのサイズは186cm。10代後半のころからパリ五輪世代を代表するセンターバックの1人として知られ、粘り強い対人守備を持ち味とする。ゆえに身体能力頼みとなる場面も散見されるが、Jリーグではフィジカルに秀でた外国籍選手とのエアバトルでも一定の強さを発揮。状況判断が向上すればもうワンランク上のセンターバックとなるだろう。
U-23日本代表のセンターバック陣における立ち位置は3番手。最終ラインの軸は西尾隆矢(セレッソ大阪)となる見込みで、鈴木海音(ジュビロ磐田)については大岩剛監督が大きな信頼を寄せる。ただ、木村以外の選手にも当てはまることとして、なんといっても今回は「総力戦」。登録選手23人、中2日が基本の日程、対戦相手のロングボール攻勢を凌ぐ試合展開も考えられ、前述の2人にないサイズ(186cm)を誇る木村に出番がないとは考えにくい。
したがって、システム変更などによる後半途中からの投入にも備えが必要。これまでのクラブキャリアで確固たる定位置を築いた経験がない木村だが、パリ五輪行きの懸かった今予選を通じ、飛躍を遂げられるか。「苦しい展開も木村の奮闘で粘って勝った!」、そう言われるほどの活躍を披露したとき、今後のキャリアにも光が差す。
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