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ネットワールド、大阪旭こども病院の院内仮想化基盤のストレージを再構築

週刊BCN+ / 2022年5月11日 16時58分

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 ネットワールドは5月11日、真美会 大阪旭こども病院の院内仮想化基盤の再構築プロジェクトで、ネットアップ製ストレージ「NetApp FAS2750A」が採用され、本格稼働開始したと発表した。

 日本初の民間小児病院として1966年に開設された大阪旭こども病院は、院内の情報化に積極的に取り組み、2011年に電子カルテシステムを導入し、個別の物理サーバーで稼働していた各種業務システムの仮想化を実施。診療データを集計・分析して臨床研究に役立てるためのDWHシステムや患者様向けWi-Fiサービスなど、さまざまなシステムを整備している。

 今回の院内仮想化基盤の再構築プロジェクトでは、仮想化の対象をさらに拡大してインフラ環境のシンプル化を追求し、医療情報システムに求められる信頼性と可用性の向上がポイントとなった。従来環境では、きょう体内での冗長化でトラブルに備えていたが、ストレージ本体自体に大規模な障害が発生すると、その上で稼働する業務システムが全て止まってしまうことから、信頼性・可用性をさらに引き上げ、ダウンタイムの極小化を図りたいと考えた。これに対して、同病院のITパートナーとして新しい次期仮想化基盤を提案したリコージャパンが選択したのが、多くの導入件数と安定稼働実績があるネットアップのFAS2750Aだった。

 FAS2750Aは、きょう体間ミラーリング機能であるSnapMirrorを搭載しており、2台のFAS2750Aでミラーリングすることで、万が一、片側のハードウェアに障害が発生した場合も問題なく稼働を継続でき、従来環境のようにストレージ本体が単一障害点になることがない。

 また、近年、医療機関を狙った標的型ランサムウェア攻撃が増加し、その対策に有効とされたバックアップも、CIFSなどで接続されたバックアップストレージが狙われるようになっている。これに対して、SnapMirrorは読み取り専用のSnapshotデータを利用するため、後から書き換えられることがない。加えて、ストレージOSのONTAPはネットアップ独自設計のため、メジャーなOSに比べて攻撃対象となりにくく安心して利用できる。

 昨年11月から本番稼働を開始した新仮想化基盤では、電子カルテをはじめ検査、看護管理、栄養管理、勤怠管理、DWHなど、ほとんどのシステムを集約できたため、運用管理も一元的に行えるようになった。FAS2750Aによるストレージでは、万一本番系に障害が発生した際にも、待機系のNetApp FAS2750Aを用いて迅速にシステムを復旧でき、従来の最大の懸念が解消された。

 厚生労働省が公表した医療情報システムの安全管理に関するガイドラインでは、電子カルテが5世代、その他のシステムが3世代のバックアップを取得することとされているが、大阪旭こども病院では、14世代分ものSnapshotを取得。国の施策よりも大幅に進んだ環境を実現している。

 さらに、大阪旭こども病院では外部データセンターでの遠隔保管により万全のデータ保護体制を確立しており、FAS 2750Aによってバックアップ処理が高速化されたことで、以前のようにジョブの組み合わせに悩む必要もなくなった。また、FAS2750Aの圧縮・重複排除機能によって、現在では約30%の容量を削減できており、インフラのリソースを有効に活用できるようになった。

 大阪旭こども病院は、最適な医療情報環境の実現に向け、今後も継続的にさまざまな改善に取り組む考えで、リコージャパンの提案力とネットワールドの技術サポートに期待を寄せている。

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