親の口癖が子どもを傷つける? 言ってはいけない「たった3つの言葉」
Woman.excite / 2018年5月28日 20時0分
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新年度は環境が変わり、新しい場所や人と新しい関係を築いていく季節ですよね。子どもにとっても刺激がたっぷりで、気持ちが不安定になりやすい時期といわれています。
親としては、子どもの心を落ち着かせる言葉がけをしたいところ。でも、ついついいつもの調子で、子どもの不安な気持ちに追い打ちをかけるような言葉をかけてしまっていませんか?
今回は、子どもを不安にさせる「NGワード」3つを厳選し、フォローや改善点も含めてお話していこうと思います。
■新しい環境で子どもが抱えがちな「不安」とは?
入園・入学・進級を迎えると、子どもは知らない人、慣れない場所という環境に身を置くケースが多いですよね。そんな時、子どもたちは「ここに入っていけるだろうか?」「受け入れてもらえるだろうか?」という不安を意識的、あるいは無意識に感じています。
環境が変わったばかりの頃は目新しさが先に立ち、わくわく感でいっぱいだった子どもたち。しかし、それが落ち着いた頃、ちょうどGWの連休が明けた時期くらいから、新しい環境への不安を強く感じ始めるようです。
そのため、気持ちが落ち込んでしまったり、園や学校など新しい環境に行くのを嫌がり始めたりと、気持ちが不安定になる子どもが増え始めるのです。
■子どもの不安に拍車をかける「NGな言葉がけ」
不安な気持ちを抱えている子どもは、何気なく親が口にした言葉に対して、過敏に反応してしまうことがあります。特に、言ってはいけない言葉は、「ちょっと待って」「○○ちゃんてスゴイね」「だから言ったでしょ」の3つ。
これらの言葉を、ふだんから何気なく使っていませんか? でも、実はこの言葉、親が子どもにかけてはいけないNGワードのベスト3です。
親からしたら、どうしてNGなのかさえ想像がつきませんよね? それは、大人同士で同じ言葉を交わしても、何とも感じないから。でも、子どもは大人とは違う受け止め方をしているようです。
「どうして子どもにとって、NGワードなのか?」「では、どう伝えれば良いか」も合わせて説明していきましょう。
■子どもへのNGワード1:「ちょっと待って」
「ちょっと待って」は子どもを待たせる時、手がかけられない時など、日常的に口にしている人も多いのではないでしょうか。何気なく使っている人が多いと思いますが、実はこの言葉、子どもからするととても曖昧に感じるようです。
大人ならなんとなく予測がつく「ちょっと」という時間の感覚を子どもはまだ判断できないので、「“ちょっと”とはどのくらいなのか?」をわからないまま、5分、10分、30分…と母親が自分のほうを向いてくれるのをずっと待っています。
この時、うっかり親が待たせていたのを忘れてしまうと、子どもは「自分の気持ちを受け止めてもらえなかった」と感じてしまうのです。それが繰り返されると、子どもは忙しい親を気づかって自分の気持ちを閉じ込めるようになったり、かんしゃくを起こしやすくなったりします。
そこで「ちょっと待って」という時は「お洗濯が終わるまで待ってね」や「ごはんを用意するまで待ってね」など、具体的にどのくらい待てば良いのかを伝えるようにしましょう。
逆に、子ども本人が待つことを忘れてしまった時も、親から「さっき何か言いかけていたけど、どうしたの?」と声をかけます。そうすることで、子どもは「覚えていてくれた、自分を受け止めてくれた」と安心できます。
■子どもへのNGワード2:「○○ちゃんてスゴイね」
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例えば、わが子に新しくできた友だちを話題にあげ「〇〇ちゃん、足がすごく速いんだって。スゴイね」と話しかけたとします。親としては話題のひとつとして口にした言葉でも、子どもはこの時「ママは自分より○○ちゃんをスゴイと思っているんだ…」と多かれ少なかれ感じます。子どもは基本的に親にほめてほしい、認めてほしいという気持ちを持っているので、「親の期待を満たせない自分」に自信が持てなくなります。
この思いが強まると、できない自分を受け入れられなくなったり、自分に自信が持てなくなったりしてしまうことも…。なかには、「ほめられることで親から注目を集められないなら、悪さやいたずらをして注目を集めよう!」と、逆の行動をとってしまうケースもあるようです。
そんな時は「でも、○○(わが子)はサッカーが得意だもんね」「〇〇は歌を歌うのが上手だよね」など、必ず自分の子どもの良いところもあげて、フォローの言葉を忘れないように。ほかの子をほめる時は、必ずわが子もほめる。これがあるのとないのとでは、子どもの受け止め方や安心感に大きな違いが生まれます。
「ママはほかの子だけじゃなく、」僕(私)のことも認めてくれている」んだ」と子ども自身が感じられるような声がけを意識してみると良いですね。
■子どもへのNGワード3:「だから言ったでしょ」
例えば、「危ないからやめなさい」と注意したのに、子どもが走り回ってヒザをすりむいてしまった。そんな時、ついママの口から出てしまうのが「だから言ったでしょ」ですよね。
けれど、この言葉をかけられても、子どもは「何が“だから”なのか」ケガをした理由まで理解できません。そのため、「理由は分からないけれど、なぜか怒られている。とりあえず、これ以上怒られないために謝ってしまおう」という子どもが多いようです。
ありがちなシチュエーションですが、このやりとりを繰り返してしまうと、子どもはずっと理由が分からないまま謝り続けることになります。すると、「何が悪いのかわからなくても、とりあえず謝らなくてはならない」という気持ちが子どもに芽生え、怒られることを恐れるあまり、積極性や自信を持ちにくくなってしまうのです。何かを始める、取り組むという時に、子ども」自らブレーキ」をかけてしまうようになることがあります。
「だから言ったでしょ」を口にしそうになった時は、必ず「何が“だから”なのか」を子どもへ説明するようにしましょう。前述した例では「走り回ったら、人やモノにぶつかったり、転んだりするよね。だから今、ヒザをケガしたんだよ。今度からは注意してね」という言葉に言いかえます。
子どもにもわかりやすく理由まで丁寧に説明すれば、子どもは“だから”を理解したうえで謝ることができます。こうした声がけであれば、親自身が子どものやる気や自信を奪ってしまうことにはならないでしょう。
とはいっても、何度注意しても、同じことを繰り返すのが子どもというもの…。100回言っても分かってもらえないこともあるでしょう。半ばあきらめつつも、言葉が与える影響は決して小さくはありません。ママもパパも大変ですが、根気よく声がけしていきましょう!
新しい友だちや先生、環境は、子どもにとって刺激的であると同時に不安にも感じます。ごはんを食べている時、一緒にお風呂に入っている時、布団にもぐりこんだ時など、さりげなく今の気持ちを子どもに聞いてみるといいですね。
少しでも不安そうなら、やさしく声がけし、ママパパでフォローを。その際、ご紹介したNGワードは決して口にしないようご注意を。
(佐藤栄子)
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