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<Wコラム>韓国時代劇を面白くする「悪女たちの朝鮮王朝」

Wow!Korea / 2016年5月21日 10時56分

このように、王族の長老女性たちが政治に関与できたのは、儒教を国教にしていたからだ。儒教には男尊女卑を認めるところがあり、女性は低い身分に甘んじなければならなかったが、才能や野望がある女性はそれに甘んじることなく、逆にバイタリティを持って自分の野望を叶えていった。

男が優遇される社会だっただけに、男は甘やかされて弱いところがあり、力のある女性は策を弄して成り上がっていくことができた。そういう意味では、男尊女卑が、逆にバイタリティのある女性を多く輩出するきっかけになった。

ただし、女性は最初から悪女に生まれたわけではなく、悪女にさせられた側面もある。そうなった理由には、儒教社会の中で虐げられる女性特有の境遇と、自分に才覚がありながらも政治に関与できない悔しさがあった。

それだけに、朝鮮王朝時代に自分の夢を叶えようとすると、悪女にならざるを得ない事情も生じてしまう。朝鮮王朝時代の政治体制や社会情勢を考えてれば、悪女は肩書き中心の男性社会に、1つの大きな疑問を投げかける存在だった。

悪女を通して朝鮮王朝の歴史を見ると本当に興味深い。韓国時代劇が面白いのは、個性的な悪女がいっぱい出てきて、人間の奥深さを存分に見せてくれるからだ。

実際には、一般の女性はほとんど記録に残っていないが、王の母・祖母とか王妃・側室や女官などの特定の女性は、よく記録されている。彼女たちが、朝鮮王朝の歴史を大きく動かしたのは間違いない。

そういう視点で朝鮮王朝の歴史を見るのが韓国時代劇である。だからこそ、あれだけ面白いのだ。

文=康熙奉〔カンヒボン〕

(ロコレ提供)

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