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<Wコラム>夏こそ行きたい! 韓国南部の旅~青山島の貝殻細工

Wow!Korea / 2016年8月8日 19時2分

青山島の港にフェリーで到着(写真提供:ロコレ)

韓国南西部の莞島(ワンド)から小さいフェリーに乗って45分で青山島(チョンサンド)に着いた。面積は伊豆大島の半分くらい。ここは、ドラマ『春のワルツ』の舞台になって、韓国でもその名が知られるようになった。

■青葉繁れる山

青山島の港に立ったとき、真っ先に目に入ったのは、入り江に停泊する漁船の先に見えていた小山だった。正三角形のように秀麗な斜面を持った山で、一枚の絵に見立てた場合、「前に漁船の群れ、後ろに三角の山」という構図は、とってつけたような夕陽なんぞを加えなくても、人を手招きしてくれる郷愁があった。

なんともいえない居心地の良さを感じていたのだが、「青山島」と漢字で書かれた高さ5メールトの石碑が、港の中央に立っているのを見たときは首をかしげた。入り組んだ海岸線を再現したような意味不明の輪郭と、コンクリートに巨大なゴマをまぶしたような色合い……港を見守る三角形の小山と比べれば、石碑は人工的な墓石のようで、かえって旅行気分を興ざめさせるようなところがあった。

再び小山を見る。青葉繁れる山である。恰好の目標なので、まずはその山に向かって歩きだした。

<頂上まで登って港を見下ろしたら、さぞかし眺めがいいだろう>

天下人になったような思いがよぎった。

何軒もの食堂を過ぎ、旅館を過ぎ、何かの営業所らしき建物をいくつか過ぎると、島の周回道路に出た。その道を横切って進むと警察署があった。小さな島のことだから、派出所を一回り大きくした程度の建物である。もちろん、警察署に用事はないから、右に曲がって坂道を上り始めた。

■花札に興じる男たち

大きな歓声が聞こえる。道端に5人の男たちが座り込んでいた。といっても、みんなで島の将来を熱く語り合っているわけではなくて、花札に興じているのである。嫌いじゃないので、そばで見物することにした。

みんな40代から50代。一家を支える働き手ばかりだが、その熱中ぶりを見ていると、今は家族の顔を思い出したくないという感じ。男たちの目の前には、お決まりのように、賭け金がむきだしになっている。

<警察署のすぐそばで大胆きわまりない>

そう思えるが、警察もこんなことをいちいち取り締まっていたら、地元の人たちと要らぬ軋轢を生んでしまうだろう。というより、ここで嬌声をあげている男たちの中に、非番の警察官がいるかもしれない。

シャツを脱ぎ顔を真っ赤にして熱くなっている短髪の50代が、意外と署長だったりして……。人は見かけによらぬほうが面白い。

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