「財閥家の末息子」、視聴率25%目前…今年最高のドラマになった理由
Wow!Korea / 2022年12月21日 8時11分
25%に迫る視聴率で、今年最高のミニシリーズに登極したJTBCドラマ「財閥の末息子」の人気要因が注目されている。
視聴率調査会社ニールセンコリアによると「財閥の末息子」は18日、14話で視聴率24.9%(以下全国基準)で再び自己最高記録を更新した。 今年放送されたミニシリーズの中で20%を超えたのは「財閥家の末息子」が唯一だ。 特に、歴代JTBCドラマ視聴率2位だった「SKYキャッスル」(23.8%)を超えただけに、残り2回まで歴代JTBC1位ドラマである「夫婦の世界」(28.4%)を越えることができるか注目される。
「財閥家の末息子」は、財閥家のオーナーリスクを管理していた秘書ユン・ヒョヌ(ソン・ジュンギ)がこの一家の末息子チン・ドジュン(ソン・ジュンギ)に回帰し、2度目の人生を生きながら起きる物語を描いたファンタジードラマで、同名の人気ウェブ小説が原作だ。
この作品の視聴率の高止まりには中年男性が一役買った。 時事、スポーツ番組を主に視聴する中年男性たちは、ドラマに相対的に無関心な視聴層として挙げられる。 このため業界では「週末のお茶の間劇場=女性の専有物」という暗黙の公式もあった。
このような通念を破ったことに対してハ・ジェグン大衆文化評論家は「『財閥家の末息子』にはキム・テジュン(金大中)、キム・ヨンサム(金泳三)、ノ・テウ(盧泰愚)が候補として登場した1987年の大統領選挙をはじめKAL機爆破事件、IMF経済危機、 サンアム(上岩)DMC開発事業、2002年ワールドカップなど実際の事件が登場する」とし「韓国経済に一線を画した主要歴史が時代的背景で実際当時のニュース画面と共に登場するので、虚構の話なのにドキュメンタリーを見ているような気がする」と分析した。 劇中で国内1位の企業であるスンヤングループを背景に、1980年代から2000年代に至る近現代史の中で大きな政治、経済界の実際の事件を登場させ、没入度を高めたのだ。これを通じてその時代を生きてきた中年たちには思い出を、生きていない若い世代には幻想と好奇心を植え付けたというのがハ評論家の説明だ。
最近ぐんと高まった不動産、株式などに対する大衆の関心も賢く浸透している。 約30年前に過去に回帰し、未来にどんなことが起こるか知っているチン・ドジュンは、IMF、ドットコムバブルなどの悪材料を避けて株式に投資する。 また、祖父のスンヤングループ会長のチン・ヤンチョル(イ・ソンミン)に開発が予定されているブンダン(盆唐)の土地をプレゼントしてほしいと要請し、幼い頃に莫大な富を得る一方、映画「タイタニック」の大ヒットを予測して父親に投資を勧め、インターネット書店としてスタートした「Amazon」がモチーフの米国企業に果敢にバッティングする姿が代表的だ。 「回帰」というジャンルがよく「3放世代(恋愛、結婚、出産の3つを放棄した世代)」と呼ばれ、「今世では放棄」と言及する若い世代のファンタジーを刺激したとも言える。
視聴者の共感を誘発する主人公の魅力も大きい。 チン・ドジュンは回帰前にユン・ヒョヌとして暮らした時、“土のスプーン”で徹底的に財閥に無視され捨てられた記憶がある。 チン・ドジュンの目的も、小市民の命を軽く知る財閥に対する復讐だ。 誰よりも庶民の哀歓に共感する主人公の存在が、視聴者の共感と応援を呼び起こすという評価だ。 大衆文化評論家のキム・ソンスは「未来を見通す能力で既得権勢力を崩して最高に上がる主人公が庶民の魂を装着することで、非常に魅力的なキャラクターが誕生した」とし、「財閥の利己心、企業構造調整などで被害を受けたユン・ヒョヌと彼の痛い家族史をフォーカスすることで『発展の論理』が私たちの社会をどれほど病ませたのかもドラマは共に問い返している」と強調した。
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