粉々になった「一つ屋根の下で多レーベル」...HYBEのマルチレーベル体制がブーメランに
Wow!Korea / 2024年4月25日 7時0分
エンターテインメント企業ではじめて大企業の指定を目前に控えたHYBEが、コア成長動力で打ち出していたマルチレーベルシステムに足元をすくわれた。HYBEと傘下レーベルADORの葛藤により、マルチレーベルの弱点と限界が露見したものだ。ミン・ヒジンADOR代表は、HYBEのまた他のレーベルであるBELIFT LAB所属のガールズグループ「ILLIT」を攻撃し、「NewJeans」をコピーしたと主張し、HYBEはミン・ヒジン代表が経営権を奪取しようという試みがあったとし、監査に着手した。匿名を要求するHYBE傘下レーベル関係者A氏は、「独立運営を打ち出すマルチレーベル自体が実際にレーベル間の葛藤をそそのかしている」とし、「競争を刺激する構造が葛藤の種になり、結局爆発してしまったもの」と話した。
[協業のない内部競争...売上で並べることも]
「HYBEのマルチレーベルシステムは特定アーティスト・レーベルの依存度を減らしていこうと各レーベルが独立的に運営され、レーベル間の競争と協力が叶うよう設計された」。パク・ジウォンCEO(最高経営者)は去る2月に行われたカンファレンスコールで、エンターテインメント企業ではじめて2兆ウォン(約2000億円)を突破した秘訣として、マルチレーベルシステムを選んだ。公正な競争と協業を通じてHYBE傘下レーベルたちが強固な競争を繰り広げ、売り上げの上昇と音楽的な成就を一緒に叶えたというのが主な内容だ。
現実は違った。内部競争はあったが協力はなく、行き過ぎた独立運営でレーベル間の不通事態が続発した。HYBE傘下レーベル関係者B氏は、「アーティストのカムバック時のダンスチャレンジのための協力はあったが、全社レベルまたはレーベル間の協力や協業はなかった」とし、「むしろ外部事務所と協業がより多いほど、マルチレーベルという言葉は意味はなかった」と指摘した。
レーベル間の売上競争も内部葛藤を育てたという指摘だ。昨年HYBE韓国内レーベルの売上はBigHitMusic(5523億ウォン)、Pledis(3272億ウォン)、ADOR(1103億ウォン)、SOURCE MUSIC(611億ウォン)、BELIFT LAB(273億ウォン)、KOZエンターテインメント(194億ウォン)の順だった。相対的に売り上げの少ないレーベルはHYBE内でも顔色をうかがうほかない状況だ。結局いい音楽ではなく「売れる音楽」を作るほかない構造だ。その過程で他のレーベルで作った源泉IP(知的財産権)を「HYBEレーベルズ」という理由で遠慮なく持ってきて使う場合が頻発し、その結果音楽とスタイルが画一化される結果をもたらした。
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