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【ベビー用品大手】コンビ・小堀英次社長の「人生の転機」【若き日のチーム作りを生かして】

財界オンライン / 2023年3月15日 18時0分

小堀 英次・コンビ社長

「育児に係わるすべての人と赤ちゃんのコンビを応援」するベビー用品の総合メーカーとして、昨年65周年を迎えました。医療器具から始まり哺乳瓶、スワンのおまるがヒット。その後、ベビー用品事業を拡大し、今もベビーカーやチャイルドシートが主力ですが、アパレル、育児環境支援、ライフサイエンス、ペット事業も手掛け、国内の出生人口が減る中でアメリカ、東南アジアにも展開しています。

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 私は大学卒業後、商社勤務、外国人に対する日本語教育を経て1992年に入社。ベビートイの営業、マーケティングを経て5年目に異動したトイ事業開発部門での経験が、私の転機になりました。

 室長が急遽不在となったタイミングで、当時29歳の私が代理としてリーダー役をまかされたのです。10人程度の部署ですが、マーケティングから企画開発、品質管理、購買、海外交渉までを手掛け、各分野のベテランぞろい。私は営業、マーケティング以外はわからないことだらけでしたが、わからないまま判断し、書類にハンコを押すのは失礼になる。それぞれの担当の人に「教えてほしい」と頭を下げ、各分野の専門書を読んだり同業他社から情報を得たりして勉強しました。5年間、知識はもちろんマネジメント全般、チームビルディングを学び、主力だったベビーカーより多い売り上げも達成しました。

 その後、7年間の香港駐在や、経営企画、ロジスティクス、総務、ITなどと、いろいろな部門を経験しましたが、どこに行っても、その道のプロとどう接するか、チームビルディングをどうするかは同じ。2021年に社長就任後は、組織を束ねる仕事に生かしています。

 経営方針は「感動創造No1企業」になること。今は、多少の改良を加えただけで似たり寄ったりの商品が多い。しかし、企業は社会の役に立つためにあり、イノベーションが必要。お客様の満足を超える予想外の価値を「感動」と呼び、その意味での感動創造企業にしたい。社員にも「感動」を意識してもらうため、一昨年から社内で「感動創造プロジェクト」を立ち上げました。最初は自分が感動したこと、2年目は人のために何をしたか、それを社内のネットに投稿し、「いいね」が多い人を表彰する。コロナで在宅勤務が増え、めったに会えない社員同士のコミュニケーションにも役立っています。

 そういう文化がものづくり、サービスにも体現されていけばいい。新しいことには拒絶反応も多いものですが、社長がコミットして一緒にやることがチームビルディングにもつながっていくと思っています。

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