イオンモール仙台雨宮が着工、2025年秋開業へ 東北大雨宮キャンパス跡で
財経新聞 / 2024年3月21日 16時10分
イオンモールは、宮城県仙台市の東北大学雨宮キャンパス跡地で、イオンモール仙台雨宮(仮称、青葉区堤通雨宮町)の建設工事に入った。商品の販売だけでなく、「地域共創」を掲げて隣接する仙台厚生病院と共同で広場を設置、大規模災害時の復興拠点となる防災モールを目指す。
イオンモール仙台雨宮は、東北大農学部が入っていた雨宮キャンパス跡地のうち、約3万3,000平方メートルを活用する。施設は鉄骨4階建ての店舗棟と鉄骨6階建ての立体駐車場棟で、延べ床面積は約7万5,000平方メートル。このうち、約2万9,000平方メートルが賃貸面積となる。
イオンモールは東北大災害科学国際研究所と連携協定を結び、イオンモール仙台雨宮を地域の防災モールにする。施設を大規模災害時の一時避難所とするため、非常用発電機による照明やスマートフォンなどが使える非常用電源、マンホールトイレなどを設ける。
ライフラインが止まっても、非常用発電機で食料品売り場に電力を供給し、食料を確保するほか、受水槽に溜めた水を飲料用として使う。広場は災害用テントの設置場所や水飲み場、手洗い場を確保し、災害時の情報拠点にする。
イオンモールが東北大から取得した雨宮キャンパス跡地は約9万3,000平方メートル。住友不動産や野村不動産の分譲マンションが完成しているのに加え、5月には青葉区広瀬町から病床数409の仙台厚生病院が移転して開業する。JR仙台駅から約2キロの文教地区に位置するとあって、近隣でもマンション建築が活発化している。
東北大雨宮キャンパスは1925年の旧制二高(東北大の前身)立地以来、キャンパスとして使用され、1953年から農学部が単独使用してきた。だが2016年度に総合大学としての機能を発揮できる場所を求め、青葉区の郊外にある青葉山キャンパスに移転していた。
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