西友が北海道から撤退、イオン北海道に道内全9店舗を170億円で売却へ
財経新聞 / 2024年4月5日 9時16分
小売り大手の西友は2日、北海道内9店舗すべてを、イオン北海道に170億円で売却する吸収分割契約を結んだ。9店舗は営業を継続するが、10月以降に店名が「イオン」や「マックスバリュ」などに変わり、「西友」の名前が北海道から消える。北海道ではイトーヨーカ堂が2月に全店撤退を表明しており、スーパー業界の再編が加速している。
吸収分割の方式は西友を分割会社、イオン北海道を承継会社とし、西友が10月1日に道内9店舗を本社から分割してイオン北海道に移し、その後店名が変更される。従業員の雇用は継続される見通し。
売却される店舗は札幌市の旭カ丘店(中央区)、厚別店(厚別区)、清田店(清田区)、手稲店(手稲区)、西町店(西区)、宮の沢店(同)、平岸店(豊平区)、福住店(同)、元町北二十四条店(東区)。いずれもターミナル駅近くや住宅街に優良立地し、2022年12月期決算で合計260億円以上の売り上げを出している。
西友は1973年、北海道に進出し、札幌市のほか一時滝川市や岩見沢市にも店舗を構えたが、同業他社との競争の中で店舗網の拡大が図れていなかった。本州から商品を配送する燃料費などが高騰する中、わずか9店舗では十分なコスト削減が難しい。西友全体が経営再建を余儀なくされる中、北海道からの撤退を決めたとみられる。
北海道のスーパー業界は急激な人口減少や輸送費の高騰などから、再編が加速しているが、そこへ4月から施行されたトラック運転手らの長時間労働規制が追い打ちをかけた格好。イトーヨーカ堂に続いて西友が撤退することで、売上高で道内3強とされるイオン北海道、コープさっぽろ、アークスグループの販売競争にも影響が出そうだ。
この記事に関連するニュース
-
イズミが西友の九州事業を買収、激動の九州小売マーケットを制するのは?
ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2024年5月1日 20時59分
-
「イトーヨーカドー福住店」は「ロピア」に 低価格が売りのスーパーに期待の声も 札幌市
STVニュース北海道 / 2024年4月23日 11時55分
-
「西友」が北海道・九州から撤退する納得の理由 業績不振ではなく企業価値の回復が背景に
東洋経済オンライン / 2024年4月21日 12時20分
-
KKR傘下の西友が北海道・九州から事業撤退へ…「西武」と同じ運命をたどるのか?
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月11日 9時26分
-
業態超え大型再編続々の小売業界を読み解く!流通相関図2024!
ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2024年4月8日 19時55分
ランキング
-
1日本の名目GDP、2025年にインドに抜かれ世界5位へ…円安でドル換算が目減り
読売新聞 / 2024年5月5日 18時59分
-
2アングル:インドIT企業、地方都市へ相次ぎ進出 人材確保やコスト削減狙い
ロイター / 2024年5月6日 8時3分
-
3「中国市場に頼りすぎていた」資生堂1500人早期退職募集で見えた"名門ブランド企業"3つの低迷理由
プレジデントオンライン / 2024年5月6日 8時15分
-
4「認知症にだけはなりたくない」高齢者が多いが…実は「恐れる必要はない」と和田秀樹氏が断言する“これだけの理由”
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月6日 10時0分
-
5なぜラスクをギフト菓子に変えられたのか…ガトーフェスタハラダが「王様のおやつ」で年商200億円を築くまで
プレジデントオンライン / 2024年5月6日 10時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください