特集2017年4月20日更新

日本“フィギュア世界一”なるか?国別対抗戦

4月20日に開幕する『世界フィギュアスケート国別対抗戦2017』。世界ランキング上位6カ国が男女シングル・ペア・アイスダンスでポイントを競い、「フィギュア世界一」を決める、言わばアイススケートのワールドカップです。ホスト国・日本は世界王者・羽生結弦を筆頭に世界一も狙える精鋭で迎え撃ちます。日本代表選手やライバル国の選手たちの情報などをまとめました。

目次

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高橋大輔「どこが最終か、わからないから知りたい」…かなだいの“成熟”のシーズンを紐解く【2023スポーツ(男性編) 5位】

集英社オンライン / 2023年12月23日 17時1分

連載氷上の表現者たち特集2023集英社オンラインスポーツBEST5(男性編)2023年度(1月~12月)に反響の大きかったスポーツ記事ベスト5をお届けする。男性編第5位は、シリーズ「氷上の表現者たち」より村元哉中(かな)&高橋大輔ペアの活躍を振り返った記事だ(初公開日:2023年4月20日)。 [全文を読む]

フィギュアスケート「国別対抗戦」開幕!

国別対抗戦とは?

国別対抗戦とは、2009年から始まったフィギュアスケートの団体戦。2016-2017シーズンのグランプリシリーズ・ファイナル、世界選手権などで得られるポイント上位6ヶ国のみが出場できる。
各国男子シングル2名、女子シングル2名、ペア・アイスダンス各1組の4種目8名が出場し、勝敗は各種目のショート、フリーそれぞれの順位に応じて与えられるポイントの合計で決定する。
グランプリシリーズ、世界選手権を経て行われるシーズン最後の公式戦

大会日程

4月20日(木)

氷上オープニングセレモニー 14:30~
ダンス(ショートダンス) 15:15~
女子(ショート) 16:35~
男子(ショート) 18:40~

4月21日(金)

ペア(ショート) 16:00~
ダンス(フリーダンス) 17:25~
男子 (フリー)  19:00~

4月22日(土)

ペア(フリー) 15:15~
女子 (フリー) 16:50~
表彰式 18:50~

4月23日(日)

エキシビション 14:00~

団体世界一を目指す日本の陣容は?

男子シングル : 羽生 結弦

もはや敵は己のみ!?なるか世界最高更新

生年月日1994/7/12
身長171cm
世界ランク1位
主な成績2014年ソチ五輪金メダル
2013年~2016年グランプリファイナル金メダル
2014年、2017年世界選手権金メダル
2011年、2013年、2017年四大陸選手権選手権銀メダル
自己最高(合計)330.43
  〃  (SP)110.95
  〃  (FS)223.2

強さの秘密は驚異的な「運動能力」と「メンタル」

「コンビネーションのサルコウで転倒することなく足をついて支え、すぐに2回転のトーループを跳びました。あんなことができるのは、羽生ぐらいのスゴい技です。評価したいのは、彼はミスをしても演技全体にはあまり影響しない点です。終了した時に“なんかミスがありました?”と思うほどうまくリカバーして、彼の醸し出す世界観はキープされたままなんです。SPでは滑走前にミスしてすでに減点ですから、それに引きずられる選手もいる。羽生のメンタルの強さは、相当なものだと思います」

「4回転戦国時代」制した羽生が次に狙うのは

フリー世界最高得点で「4回転戦国時代」を制したとはいえ、ライバルの強烈な追い上げで向上心にさらに火がついた羽生選手が次に挑むのが、サルコウやトーループより4点以上も基礎点が高い4回転アクセルだという
「男子フィギュア選手のピークは21~25歳と言われます。ロシアのプルシェンコがトリノ五輪金メダルを獲ったのは23歳。バンクーバー金のライサチェク(米)は24歳でした。その後のケガや故障等を考えると、23歳で平昌五輪を迎える羽生選手はいわば最盛期。五輪V2を獲るために、ここで史上初の4回転半に挑戦しても不思議ではありません」

「5回転ジャンプ」もあり得る!?

フィギュア元日本代表監督で運動力学が専門の吉岡伸彦・千葉大学教授は、5回転ジャンプの条件について「滞空時間が0.9秒あれば何とかなる。1秒あれば十分。バスケットボールや走り幅跳びのトップ選手の滞空時間は1秒弱あるので、フィギュアでも不可能ではない」と話す。羽生の滞空時間は現在0.8秒ほどだが「助走のスピードをあげ、助走のエネルギーを高さに上手く変換できれば、5回転跳べると思う」という。

男子シングル : 宇野 昌磨

世界選手権銀メダル、羽生に肉薄する存在に

生年月日1997/12/17
身長159cm
世界ランク2位
主な成績2015年 世界ジュニア選手権 金メダル
2015年、2016年 GPファイナル 銅メダル
2017年 四大陸選手権 銅メダル
2017年 世界選手権 銀メダル
自己最高(合計)319.31
 〃 (SP)104.86
 〃 (FS)214.45

関係者も驚愕する「驚異的進化」

 シーズンベストの数字を比較すると、シニアデビューの15‐16年はGPファイナル銅メダルで276.79点。それが16‐17年シーズンの世界選手権では319.31点と、実に42.52点もアップしている。この伸びは、羽生選手が世界歴代最高得点をマークした15‐16年と前年の自己最高得点比、42.89点に匹敵する。
「宇野選手はまだシニアデビュー2年目。羽生選手もシニアデビューの年は四大陸選手権の228.01点が自己ベスト。翌年の世界フィギュアは251.06点で、23.05点の上昇でしたから、一気に40点以上上げるというのは快挙と言ってもいいでしょう」

「まだまだ成長し続けていきたい」

フィギュアを始めたきっかけは浅田真央

宇野
:それが幸いしたといいますか。孫がホッケーをしていた時に、たまたま隣のリンクで練習をしていたのが浅田真央ちゃん。彼女が昌磨を見るなり“フィギュアをやってみない?”って直接、声をかけてくれた。その縁あって、真央ちゃんのコーチだった山田満知子さんたちにご指導を仰ぐことができたんです。リンクに通える環境で両親が育てなければ、真央ちゃんに誘われていなければ……。人生はどんな人に出会うかで変わっていきますね。

「私のかわいい子!」名コーチもメロメロに

「ズバリ、実況です。タラソワコーチの実況解説はスケートファンの間では面白いと人気なんです。解説がわかりやすいとか、丁寧であるとかではなく、力のある選手を絶賛する、その表現がなんとも情熱的なんです。世界選手権のSPでも、宇野が4回転フリップを決めると『あぁ、私のかわいい子』。トリプルアクセルを決めると『なんて美しいの。まるで音楽のよう』と絶賛。合い間にも『嬉しいでしょう、嬉しいでしょう! 子ヤギみたいにリンクを駆け抜けて』と独特の比喩でほめまくっていました。感極まったのか、ついには『ねぇ、私は何で彼のことがこんなに好きなんでしょう。わからない』と恋する乙女のような言葉まで飛び出したんです」(前出・スポーツライター)

女子シングル : 三原 舞依

難病と戦いながら成長、今や実力は世界トップクラス

生年月日1999/8/22
身長154cm
世界ランク21位
主な成績2017年 四大陸選手権 優勝
2017年 世界選手権 5位
自己最高(合計)200.85
 〃 (SP)68.48
 〃 (FS)138.29

難病の治療を受けながらの復帰

今シーズンの成長株が若年性突発性多発性関節炎という難病を克服してリンクへ戻ってきた三原舞依(17歳)だ。2015-2016年シーズンにグランプリファイナル進出を果たす急成長。しかし、ファイナルでは関節炎に苦しみ、その影響もあって最下位の6位だった。階段を降りるのにも苦労するほどの痛みと戦っていたが、その病名が判明して1ヵ月間の入院。治療を受けながら今シーズン復帰していた。

難病を乗り越え開花した、ノーミスの演技を支えるメンタル

どうしてそんなにも安定した演技ができるのか、彼女の答えは常にこうだ。「反復練習の成果です。特に秘訣はありません」。もちろん良い練習ができていることは間違いないだろう。
しかしそれだけではなく、病を乗り越えての心境の変化が、彼女のスケートに大きく影響を及ぼしているようだ。
「氷に乗れること、試合に出られることが喜びなんです。人前で滑ることができる幸せ、それを感じられることが私のスケートを支えています」

2017年、異例のローテーションは「うれしさ」と「布石」

「プログラムをジュニア課題に変えることは確かにきつかったんですが、大変だな、と感じることが、”今スケートができている”と実感が湧く要因のひとつでもあるんです。大変なことをしっかりと乗り越える、それを意識してインターハイに出ようと思いました。学校の代表でもあるので、出させてもらえることが嬉しかったんです」
「世界選手権、四大陸選手権は初めてなので、不安、緊張が出てくるはずです。それを克服するために必要なのは、試合での経験だと思ったんです。場数を積むためにインターハイ、国体に出ることを選びました」

憧れの真央の動画を見て世界選手権5位に

世界選手権の時、ショートプログラムを終えてフリーへ向かうまでに、憧れている浅田真央の動画を見たという三原は「ショートの失敗で落ち込んで、立ち直るのが大変でしたが、浅田選手に憧れてスケートを始めたときの気持ちを忘れたくないと思い、元気をもらおうと動画を見ていました」と語った。荒川は「緊張を力に変える力を持っている。緊張すると実力が出せなくなることが多いですが、そういった強さを兼ね備えている」と絶賛した。

女子シングルス : 樋口 新葉

トリプルアクセルをひっさげ狙うは「ポスト真央」

生年月日2001/1/2
身長151cm
世界ランク22位
主な成績2016年 GPフランス大会 3位
2017年 四大陸選手権 9位
2017年 世界選手権 11位
自己最高(合計)194.48
 〃 (SP)66.66
 〃 (FS)129.46

公式練習で2度の「3回転半」に成功

樋口が浅田真央さんの代名詞・トリプルアクセルの挑戦を決めた。19日の公式練習で、ISU公認大会では世界で7人しか成功させていない大技を2本着氷。会場からの拍手も浴び、満面の笑みを浮かべた。岡島功治コーチが「ちゃんときれいに降りたのは初めて。びっくりしている」と驚く完成度の高さだった。今大会で入れる予定はないが、来季のフリープログラムには組み込む予定。樋口は「アクセルの完成度を上げていきたい。浅田選手は憧れで、目標としている選手です」と意欲を示した。

真央を彷彿とさせた中学生時代

「15年の全日本選手権で、浅田以来の中学生メダリストとなった樋口新葉(15)です。“ジェット噴射”と称される瞬発力とスピードは、どこか同じ年の頃の浅田を思い出させますよ」

負けず嫌いで高い向上心

彼女は、思いどおりの演技ができないと悔し泣きするほど、負けず嫌い。
そして ビッグマウス の一面も。インタビューで将来目指す選手を聞かれたとき、「キム・ヨナ選手とか、その辺を目指して頑張りたい」と答え、注目を浴びた。元選手でフジテレビ社員の中野友加里さんは、彼女をこう評価する。
「ジャンプに高さがあって、男子選手のような力強さがあります。演技後半までスピードが衰えないのも魅力。得点が伸びる武器のひとつになります」

武器は勝負強さとスピード

世界ジュニア2年連続3位の実績を持つシニア1年目の樋口新葉(16歳)も全日本で宮原に次ぐ2位と勝負強さを見せた。四大陸では9位と悔しい結果だったが、初挑戦の世界選手権では持ち味のスピードを取り戻す演技で11位になり、手応えをつかんでシーズンを終えている。

ペア : 須藤 澄玲 & フランシス ブードロ・オデ

生年月日【須藤】1997年11月12日
【オデ】1993年11月8日
身長【須藤】151cm
【オデ】185cm
世界ランク23位
主な成績2016年 四大陸選手権 9位
2017年 四大陸選手権 10位
2017年 世界選手権 17位
自己最高(合計)164.96
 〃 (SP)61.70
 〃 (FS)109.20

「澄玲は天からの贈り物」

「今はモントリオールで練習しています。3月にセミナーに行ったんですが、そこでブルーノ・マルコットコーチから、トライアウトを受けてみないか?とオファーを受けたんです。フランシスとは最初から相性が良いと感じました」(須藤)
「澄玲は、ギフト、天からの贈り物だと感じました。私は本当にラッキーだった。素晴らしいパートナーに巡り合えて幸せだと感じています」(オデ)
「以前は、けがを恐れていたり、この先どうなるのか、と不安を抱えながら練習をしていました。それがモントリオールに行って、周りの選手たちに刺激を受け、私もこんな風になりたいと目標もでき、そして素晴らしいパートナーにも巡り合えました。今は本当に充実しています」(須藤)

アイスダンス : 村元 哉中 & クリス・リード

生年月日【村元】1993年3月3日
【クリス】1989年7月7日
身長【村元】161cm
【クリス】185cm
世界ランク25位
主な成績2016年 四大陸選手権 7位
2017年 四大陸選手権 9位
2017年 世界選手権 23位
自己最高(合計)151.18
 〃 (SP)61.10
 〃 (FS)91.18

2014年にアイスダンスのカップル結成

キャシー・リードの引退により、新たなパートナーを探していたクリス・リードだが、昨シーズンからアイスダンスに転向していた村元哉中とカップルを組んだのが約半年前。

カップルを結成した当初は苦難の道に

リード「カップルを結成した当初は、順調に練習を進められていたのですが、その後に僕が怪我をしてしまい、仕上がりが停滞してしまったり、といった苦労がありました。今は体に負担がかかり過ぎないよう、毎日続けられる範囲のスケジュールを組んで練習しています。

日本に立ちはだかるライバル国情報

出場国・出場選手

男子シングル

カナダ パトリック・チャン ケビン・レイノルズ
ロシア マキシム・コフトゥン ミハイル・コリヤダ
アメリカ ジェイソン・ブラウン ネイサン・チェン
日本 羽生結弦 宇野昌磨
中国 金博洋 李唐続
フランス ケヴィン・エイモズ シャフィック・ベセギエ

女子シングル

カナダ ガブリエル・デールマン アレイン・チャートランド
ロシア エフゲニア・メドベデワ エレーナ・ラジオノワ
アメリカ アシュリー・ワグナー カレン・チェン
日本 三原舞依 樋口新葉
中国 李子君 李香凝
フランス ロリーヌ・ルカブリエ マエ・ベレニス・メイテ

ペア・アイスダンス

 
ペア
アイスダンス
カナダ カーステン ムーア・タワーズ
& マイケル・マリナロ
ケイトリン・ウィーバー
& アンドリュー・ポジェ
ロシア エフゲニア・タラソワ
& ウラジミール・モロゾフ
エカテリーナ・ボブロワ
& ドミトリー・ソロビヨフ
アメリカ アシュリー・ケイン
& ティモシー・ルデュック
マディソン・チョック
& エバン・ベイツ
日本 須藤澄玲
& フランシス ブードロ・オデ
村元哉中
& クリス・リード
中国 彭程 & 金揚 王詩月 & 柳キン宇
フランス バネッサ・ジェームス
& モルガン・シプレ
マリー ジャード・ローリオ
& ロマン・ルガック

パトリック・チャン(カナダ)

種目男子シングル
生年月日1990/12/31
身長171cm
世界ランク4位
主な成績2011年、2012年、2013年 世界選手権 金
自己最高(合計)295.27
 〃 (SP)102.13
 〃 (FS)203.99

2016年GPファイナルでは4回転の失敗が響き2位

美しいスケーティングに定評があるのに、ジャンプのほうに気持ちがいって集中を欠いたように見えました。4回転サルコウに力を注ぎすぎたためか、4回転トゥループ、さらにもともと得意でない3回転アクセルで2回と、3回も転倒をしてしまいました。転倒はマイナス1点の減点ですが、3回目の転倒からはマイナス2点になりますから、ジャンプの転倒だけで4点も減点になってしまったのです。

4回転時代は「良い面と悪い面がある」

4回転はスケートの限界を押し上げていると言いつつ、そこには、良い面と悪い面があると指摘している。良い面は、男子のフィギュアスケートシーンがエキサイティングなものになっていること。悪い面は、ひねりや関節圧など体に限界までの力がかかっていることで、3~4年しないと体へのダメージがわからないのではないか、と言う

ネイサン・チェン(アメリカ)

種目男子シングル
生年月日1999/5/5
身長165cm
世界ランク10位
主な成績2017年 四大陸選手権 優勝
自己最高(合計)307.46
 〃 (SP)103.12
 〃 (FS)204.34

米国でフィーバー起こす4回転の申し子

シニアデビュー1年目の選手ですが、今季、GPファイナルで銀メダルを取り、さらに国内大会のため公認にはならないのですが、1月の全米選手権で4回転を5本跳び、318.47点を叩き出して優勝しています。米国は、彼なら平昌五輪で金メダルも狙えるとフィーバーが起きているほどです。

今大会最大のライバルか

1月中旬の全米選手権では、フリーで4種類5回の4回転ジャンプを成功させて合計318.47点を獲得。2月の四大陸選手権ではSP103.12点でトップに立つと、フリーでは2回のトリプルアクセルでミスをしながらも、5回の4回転を成功させて204.34点を獲得。合計307.46点で優勝した。
しかし、世界選手権では調子を落とし、SPではルッツやフリップの4回転で加点を稼げなかったうえにトリプルアクセルで転倒して6位。フリーでは2度の転倒があり4位の193.39点。合計6位に止まったが、4回転ジャンプ6回がすべて成功していたら、もっと上位になっていたはずだ。

金博洋(中国)

種目男子シングル
生年月日1997/10/3
身長170cm
世界ランク7位
主な成績2016年、2017年 世界選手権 銅
自己最高(合計)303.58
 〃 (SP)98.64
 〃 (FS)204.94

史上初、1試合3種類4度の4回転ジャンプ

「四大陸選手権では中国の金博洋選手が、優勝こそできなかったもののFSでは4回転ルッツ、4回転サルコウ、4回転トウループ+2回転トウループ、4回転トウループで、3種の4回転を4回跳びました。公認の試合で1試合3種類4度の4回転ジャンプを成功させたのは国際スケート連盟も認める、史上初の記録です」

エフゲニア・メドベデワ(ロシア)

種目女子シングル
生年月日1999/11/19
身長157cm
世界ランク1位
主な成績2016年、2017年 世界選手権 金
自己最高(合計)233.41
 〃 (SP)79.21
 〃 (FS)154.40

圧倒的な表現力で女王の座に君臨する17歳

メドベージェワというと、加点のつく片手を上げて飛ぶジャンプなど、テクニックに注目されることが多いのですが、FSで彼女の演じる物語的な表現も心に響きます。今季のFSプログラムはアメリカの9.11に捧げられた映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の音楽で『愛する人を見送り、電話が鳴り、その死の知らせを受けるシーン』。彼女の演技は4分間の映画のようで、笑顔から悲しみまで表情の表現がすごいと解説者の鈴木明子氏も絶賛しています。

“氷の女王”の異名とる鬼コーチの元で研鑽

そんな日本勢に立ちはだかるのが、アニメ好きで日本好きということもあり、日本でも人気があるロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手。指導をするエテリ・トゥトベリーゼコーチはそのクールな雰囲気から「氷の女王」とも評される人物だ。
そんな異名からもわかるように、いささか“怖いコーチ”だと思われているようで、メドベージェワ選手がロシアのテレビにインタビューを受けた際にも、コーチの素顔について質問が及んだという。
「メドベージェワ選手によると、言葉の暴力はしばしばだそうで、ジャンプで失敗して転んでいると、『氷に寝るのが好きなの?』などと容赦ない言葉を浴びせられるそうです。ただ、手を上げることは絶対にないとのこと。あのルックスから、誤解を受けることもあるようです」(スポーツライター)

彼女は日本のアニメが大好きなことでも有名ですね。


世界選手権での圧倒的な演技が記憶に新しい羽生選手がさらに世界最高を更新するのか。成長著しい宇野選手がダブルエースに名乗りを上げるのか。また浅田選手の引退表明、エース宮原選手が欠場の女子は三原、樋口選手の頑張りに期待です。2人とも浅田選手に憧れてフィギュアの道に進んだだけに、彼女の引退には思うところがあるかもしれません。見どころたっぷりな国別選手権、楽しみです!

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