特集2017年11月25日更新

インドネシアの国民的スターになった仲川遥香

「ツイッターで最も影響力がある人」が発表されました。ケイティ・ペリーやセレーナ・ゴメスといったそうそうたるメンバーの中で7位にランクインした日本人がいます。その名は仲川遥香。AKBグループの元メンバーだった彼女が、なぜここまで影響力を持つようになったのか?その秘密と、今やインドネシアでスターになっている彼女の魅力に迫ります。

目次

「ツイッターで最も影響力がある人」にトップ10入り

元AKB48メンバーで今はインドネシアでタレントとして活躍する仲川遥香さん(25)が、2年連続で「ツイッターで最も影響力がある人」ランキングの女性の部で7位にランクインした。

仲川はランクインを受けて、Twitterでコメントを発表しました。

アジアから唯一、でもなぜ?

アジアで唯一のトップ10入りを果たした仲川ですが、1億人を超えるフォロワーがいるケイティ・ペリーをはじめとして、数千万人のフォロワーを持つ他の上位メンバーと比べると、140万人超というフォロワー数は(それでもすごい数ですが)多いとは言えません。ではなぜランクインしたのか?ランキングを発表した「ブランドウォッチ社」が以下のように説明しています。

「フォロワー数は、他のランクインした女性に比べると著しく少ないが、より広いコミュニティーとつながり(エンゲージメント)を作り出す能力があり、ランクインを果たした」
と説明している。フォロワー数が少なくても、仲川さんのツイートは他の人に比べてリツイート(拡散)、返信、「いいね!」がつくなどの「エンゲージメント」の割合が格段に高く、結果的にスコアも高くなった、ということのようだ。

仲川遥香って、何者なの?

AKB3期生からJKTへ

2007年、AKB3期生としてデビュー

06年に『第三期AKB48追加メンバーオーディション』に合格し、渡辺麻友や柏木由紀らと共にAKB48入りを果たした仲川は、天真爛漫なキャラやハスキーボイスなどがウケ、人気を獲得。
「AKB時代に参加した総選挙では、20位、24位、44位と上位でも下位でもない中堅的なポジション。彼女自身も自分の立ち位置に『飽きていた』と語っているように、刺激を求めて自らプロデューサーの秋元康氏に直訴して移籍しました」(芸能ライター)

2008年には同期の渡辺麻友や多田愛佳などと「渡り廊下走り隊」(2014年2月に解散)の結成メンバーに選ばれています。

2012年11月1日にJKT48へ移籍

まず、「JKT48」について少し触れてみたいと思います。

JKT48はAKBグループのインドネシア版。日本におけるAKB48と同等かそれ以上の人気を集めています。

拠点を構えるジャカルタはインドネシアの首都ですが、同国は、驚くべきことにアイドル・ファン層の中心である30歳未満が人口全体の50%を占めています。これは日本のそれの3.5倍であり、アメリカの人口とほぼ同じです。
そしてJKT48は現在日本のAKB48とほぼ同等の注目度を浴びるまでになっています。

ショッピングモールの中にある「JKT48劇場」

“fx スディルマン”という名前のショッピングモール。いわゆるライブハウス的なものを想像していたのですが、ここの4Fに“JKT48劇場”があるそうです。
4Fに着くとありました! JKT48劇場。看板には「INDONESIA’S MOST SOPHISTICATED SHOW」「PRESENTED BY THE JKT48 & 48 GIRLS」の文字が。秋葉原のAKB48劇場の看板をインドネシア版に変更したような内容になっています。

JKT48での仲川の人気は…

インドネシア語も熱心に勉強してJKT48メンバーに溶け込み、現地のバラエティ番組やCMにも出演する人気者となる。2014年には『JKT48 6thシングル選抜総選挙』で3位となり、選抜入りを果たした。

日本でもヒットした「恋するフォーチュンクッキー」などの楽曲のセンターを務めました。

2015年の「JKT48 10thシングルセンバツ総選挙」では、選抜メンバーに選出された時のスピーチでJKT48での苦悩を語っていました。

仲川遥香がチームTキャプテンは「私は無力だけど、チームTのみんなと一丸で良いチームになるように頑張ります」と挨拶した。

2015年12月26日に放送された「アナザースカイ」(日本テレビ系)では、JKT48で得た自信がコメントに表れています。

「JKT48とは?」と聞かれた仲川は、自信に満ち溢れた笑顔で、
「自分が一番自分を表現できる場所。AKBに戻るくらいなら卒業する」
と胸を張った。

2016年、JKT48及びAKBグループからの卒業を発表

仲川はJKT48卒業後も日本に帰国せず、ジャカルタにてタレント活動を続けていく予定。卒業後のビジョンについては「海外のいろんな国に行って学びたい。それと、ジャカルタでJKT48を支えていきたいし、通訳ほかいろんな活動をしたい」と語っていた。

同年12月には、インドネシアに渡ってから4年間をつづった自伝を出版しました。

12月末にはインドネシアでの4年間をつづった著書「ガパパ! (仮)」(ミライカナイ版)を出版することを発表し、「(“ガパパ”とは)インドネシア語で“大丈夫”とか“問題ないよ”と言う意味。(現地で)一番使ってきた大切な言葉なので、タイトルにしました」と明かした。

天真爛漫な「はるごん」

AKB時代は前田・大島の「お世話・女房役」

仲川の甲斐甲斐しい世話女房ぶりは、大島優子もラジオ番組で「はるごんは全部やってくれるんですよ」「この間、あっちゃん家に泊りに行ったときも、洗濯も食器洗いもやってくれてて。あっちゃんは『ほーんと何でもやってくれるよね、はるごーん』って(笑)」「(前田・仲川・大島の)三人でルームシェアしたい」と明かしているほどだ。

この2人以外にも「お世話」な姿が顔を出しているようです。

コミュニケーション力

たかみなは、はるごんがすぐに場所や人と馴染むことができる才能を「ずば抜けていた」と評価しており、なかでも、当時センターの重圧から神経質になっていた前田敦子ともすぐに打ち解けたのには感心したらしい。JKT48に移籍した後もはるごんが日本に戻った時には前田敦子と会っており、今でも仲良しである。

また、仲川さんには相手の思いを察知する不思議な力があるようです。

妹キャラ

JKT48で活躍する彼女だが、増田有華のもとへ「ゆかゆかーっ」とやって来るとジャカルタでの活動など近況をこれでもかとしゃべり続ける。その情報量にキャパがパンクしそうになりながらも「でも…何しても可愛いんだよなぁ…遥香」と癒されていた。

決断力

AKB48グループの海外での展開計画が初めて持ち上がり誰しも不安が先行するところだが、JKT48移籍の話が出ると、はるごんは「行きます」と笑顔で答えた。その“決断力”とともに、「日本では伸びないので海外でスポットライトを浴びる」との考え方ができる彼女にたかみなも舌を巻いた。

高橋みなみ いわく「48グループで一番のバイタリティ」

一定の活躍を見せたことから、今後はAKB48で活動するという選択肢もありそうだが、はるごんは日本に戻るどころか「ジャカルタだけでなくいろいろな国に行ってみたい」とさらに視野を広げている。たかみなは、そんな彼女のバイタリティを「48グループナンバーワン」と絶賛。

抜群の運動神経

2016年には、インドネシアと日本の友好を目的とした「ジャカルタ絆駅伝」に参加しました。

その他に、2014年と2017年に現地のマラソン大会に出場しており、ランナーとしての一面を開花させているようです。

インドネシアでの人気ぶり

4カ月でインドネシア語を話せるように

2014年には、ジャカルタ州の政府観光文化局が主催する「Enjoy Jakarta大使」のメンバーに就任。

インドネシアではサソリもバリバリ

3月21日放送の『有吉弘行のダレトク!? 春の卍ヤバイ一斉捜査2時間SP』(関西テレビ)で“キモうまグルメ”にロケ出演した仲川遥香。
ロケの本題に向けて田中が「気持ち悪いモノ食べたことある?」と確認したところ、彼女は「ヘビとコウモリはあります」と平然と答え「ほぼ、俺たちじゃん!」と驚かせた。2人は同企画でおなじみ生物ライター平坂寛さんとともにバリ島のジャングルへ入り、世界最大級のサソリ“アジアンフォレストスコーピオン”を探す。
仲川は笑顔で巨大サソリを食べながら、「香りはエビだけど、味はカニ味噌に近い感じ」と冷静にリポートすると「普通に素揚げにした方が良さそう」と機会があればまだでも食べたいようだ。

インドネシアの「CM女王」

現地では20社を超えるCMに出演しているいわば”インドネシアのCM女王”。これが大塚製薬「ポカリスエット」やglico「ポッキー」など有名企業ばかり。思わず指原に「ジェラっちゃいますね」と言わせるほど。さらに毎日生放送のゴールデン番組にもレギュラー出演とその活躍ぶりには目を見張るばかりだ。

大塚製薬「ポカリスエット」のインドネシアサイトでは、ドラマ「ONIGIRI the series」が公開されています。

インドネシアの街を彩っている「仲川の看板」

AKB48の島田晴香(23)によると、インドネシアの街の至るところに仲川の看板があるとのことで、もはや現地の人にとっては「当たり前の存在」になっているという。

現地で放送されているバラエティ番組「Ini Talk Show」

インドネシアで大人気のバラエティ番組にも準レギュラー的に出演し、「生放送だからアドリブが大変」と嬉しい悲鳴を上げていた。

「日本インドネシア国交樹立60周年親善大使」に任命

2018年の「日本インドネシア国交樹立60周年親善大使」の任命をTwitterで発表し、日本とインドネシアの友好の懸け橋としてより多くの活躍が期待されます。