特集2017年5月20日更新
世界に挑む若き侍ブルー~U-20ワールドカップ~
5月20日から6月11日まで韓国で開催される「FIFA U-20ワールドカップ」に日本代表が出場します。フル代表がワールドカップに連続出場している中、U-20での日本の出場は、なんと10年ぶりです。15歳の久保建英選手の“飛び級招集”も話題となっている今大会について、日本代表が出場する試合の日程や注目の選手などを紹介していきます!
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20歳以下の「サッカー世界一の国」を決める大会
5月20日から6月11日まで韓国で開催
韓国で行われる「FIFA U-20ワールドカップ韓国2017」には、世界各地域の予選を勝ち抜いてきた24カ国の代表チームが出場し、5月20日から6月11日まで開催されます。
24チームは4チームずつ6グループに分かれて総当たりのグループステージを戦い、各組2位までのチームと3位の成績上位4チームが決勝ラウンドに進出。計16チームが進む決勝ラウンドではトーナメント形式で優勝を争います。
20歳以下のサッカーワールドカップ
「U-20ワールドカップ」とはFIFAが主催する20歳以下のサッカーワールドカップのこと。2年に一度開催され、かつては「ワールドユース選手権」と呼ばれていました。07年大会から現在の名称になり、日本代表はその大会以来、10年ぶりの出場となります。
「未来のスター」が輝く大会
U-20ワールドカップにおける日本代表の最高成績は、小野伸二、遠藤保仁、稲本潤一、小笠原満男、高原直泰、中田浩二といった、のちのフル代表でも活躍する若きスターを多数擁した99年大会の準優勝。
また、前回出場した07年大会のメンバーには香川真司、内田篤人、槙野智章、ハーフナー・マイクなど、こちらもフル代表でおなじみの面々が名を連ねています。
過去のMVPにはマラドーナ、メッシらの名前も
日本代表だけでなく世界にも目を向けてみましょう。
過去にMVP「ゴールデンボール賞」を受賞した選手を見ると、日本で開催された79年大会のディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン)を筆頭に、87年大会のロベルト・プロシネチキ(クロアチア、当時ユーゴスラビア)、01年大会のハビエル・サビオラ(アルゼンチン)、05年大会のリオネル・メッシ(同)、07年大会のセルヒオ・アグエロ(同)、13年大会のポール・ポグバ(フランス)と、大会のあとにワールドクラスの選手となった「未来のスター」たちの名前が並んでいます。
上の動画は東京の国立競技場で行われた79年大会の決勝、対ソビエト連邦戦でのマラドーナのゴールシーン。この大会では、マラドーナは18歳にしてキャプテンとして出場し、5試合で6ゴールを決める活躍を見せました。のちのスーパースターはこの年齢でも強い輝きを放つというわけです。
なお、マラドーナは今大会の大使にも任命されています。
10年ぶりの出場となる日本代表
日本はグループD 南アフリカ、イタリア、ウルグアイと対決
5大会ぶり9回目の出場となるU-20日本代表は、グループステージで南アフリカ、イタリア、ウルグアイと対戦するグループDに入っています。
日本のグループリーグ対戦日程
対戦相手 | キックオフ日時 | 会場 | TV放送 |
---|---|---|---|
南アフリカ | 2017年5月21日 17:00 |
水原 (Suwon) |
フジテレビNEXT BSフジ |
ウルグアイ | 2017年5月24日 20:00 |
水原 (Suwon) |
フジテレビONE BSフジ(録画) |
イタリア | 2017年5月27日 20:00 |
天安 (Cheonan) |
フジテレビTWO BSフジ |
アジア予選を無失点で優勝
今大会の予選を兼ねて昨年行われた「AFC U-19選手権」で日本は初優勝を果たし、本戦出場を決めています。
アジアのU-19選手権ではそれまで6回も決勝に進んでいながら優勝は1度もなく、小野、遠藤、稲本らの“ゴールデンエイジ”ですら成し遂げられなかった悲願の初優勝を、7回目となる決勝でようやくつかみ取りました。しかも13得点で無失点という好成績。それだけに今大会のチームには期待が高まっています。
日本は過去8回出場で半分はベスト8以上
日本はこれまでU-20ワールドカップに8回出場し、準優勝1回、ベスト8が3回、ベスト16が2回と、なかなかの成績。ここ10年は本戦出場に苦労していたものの、フル代表のワールドカップより良い結果を出しています。
大会全体に目を移すと、優勝回数はアルゼンチンが6回、ブラジルが5回で、南米の2強が他国を大きく突き放す圧倒的な成績を収めています。
注目選手紹介
小川航基
ポジション | FW |
---|---|
生年月日(年齢) | 1997年8月8日(19歳) |
所属チーム | ジュビロ磐田 |
昨年のAFC U-19選手権で6試合3得点を記録した小川は、今年に入っても絶好調をキープする。3月8日のFC東京との練習試合でこそ得点はなかったものの、3月下旬のドイツ遠征では出場3試合でハットトリックを含む4得点、さらに4月18日の千葉との練習試合では2得点を奪った。そして、この日の得点で今年はU-20日本代表の対外試合で7試合7得点のゴールラッシュを演じている。
久保建英
ポジション | FW |
---|---|
生年月日(年齢) | 2001年6月4日(15歳) |
所属チーム | FC東京U−18 |
日本が出場権を獲得した昨秋のAFC U‐19アジア選手権までは、一度も招集されていない。直後の南米アルゼンチン遠征で抜擢され、内山篤監督に一目惚れさせ、いまや絶対的な場所を築きつつある。
「選ばれなかった人たちの気持ちも込めて戦ってきたい。サイズが小さい分、敏捷さは自分のほうがあるかなと考えているので。自分の攻撃力が問われると思っています」
国際サッカー連盟(FIFA)が、20日に韓国で開幕するU-20W杯に出場する出場24か国の登録メンバーのリストを公開した。日本では15歳FW久保建英の飛び級出場で注目を集めているが、全504選手のうち久保の年齢は下から2番目になるようだ。
堂安律
ポジション | MF |
---|---|
生年月日(年齢) | 1998年6月16日(18歳) |
所属チーム | ガンバ大阪 |
開幕当初こそ所属クラブのガンバ大阪で出場機会が限られたU-20日本代表MF堂安律だったが、シーズン開幕から2か月が経つとレギュラーを奪取。さらに公式戦3試合連続ゴールを達成するなど、勢いに乗ってU-20代表に合流した。
中山雄太
ポジション | DF |
---|---|
生年月日(年齢) | 1997年2月16日(20歳) |
所属チーム | 柏レイソル |
「結果や自分のプレーの内容次第では、今後のサッカー人生が変わると思うので。一日一日を大切に過ごしながら、一瞬から得られる刺激を大事にしていきたい」
若き日本代表の最終ラインを統率するホープは、自身が初めて臨む、ワールドカップという名のつくヒノキ舞台を今から心待ちにしている。
岩崎悠人
ポジション | FW |
---|---|
生年月日(年齢) | 1998年6月11日(18歳) |
所属チーム | 京都サンガF.C. |
昨年は高校生だったストライカーが、今季からプロの舞台で戦っている。序盤こそ途中出場が多かったものの、J2第7節からは先発の座を勝ち取り、「チームでは2列目や中盤をやることが多いので、状況を見てプレーできるようになった。また、技術面でも変化があると思っている」と自信をのぞかせた。
原輝綺
ポジション | MF |
---|---|
生年月日(年齢) | 1997年8月8日(19歳) |
所属チーム | アルビレックス新潟 |
クラブ史上で初めてとなる、高卒ルーキーによる先発を射止めたのは2月25日のサンフレッチェ広島との開幕戦。以来、ボランチで5試合、サガン鳥栖との第6節からは左サイドバックに回り、10試合すべてで先発出場を果たしてきた。
坂井大将
ポジション | MF |
---|---|
生年月日(年齢) | 1997年1月18日(20歳) |
所属チーム | 大分トリニータ |
チームが発足した当初からリーダーシップを発揮してきた坂井への内山篤監督の信頼は厚かった。
「彼はブラジルW杯でトレーニングパートナーとしてチームに帯同し、(13年)U-17W杯、前回のミャンマー(14年AFC U-19選手権)、今回も一次予選から経験している」と経験値を評価するだけでなく、チームになくてはならないキャプテンだと続けた。
三好康児
ポジション | MF |
---|---|
生年月日(年齢) | 1997年3月26日(20歳) |
所属チーム | 川崎フロンターレ |
左利きのドリブラーである三好は、サポーターからは“ミヨッシ”の愛称で親しまれている。言うまでもなく、世界的プレイヤーであるバルセロナの“メッシ”をもじったネーミングだ。クラブ生え抜きであり、切れ味鋭いドリブルを見せる小柄なレフティーに、サポーターはたくさんの想いを重ねているのである。
山口瑠伊
ポジション | GK |
---|---|
生年月日(年齢) | 1998年5月28日(18歳) |
所属チーム | FCロリアン(フランス) |
──U-20日本代表にはない自分の特徴は
「海外でやっているので、その経験を生かして練習とか試合で自分のプレーを出してチームを勝たせるプレーをしたいです」
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今回の代表メンバーは3年後の東京五輪に直結するだけに、より注目度が増しています。今大会で選手たちが世界の厳しい戦いを身をもって経験することで、五輪代表、そしてフル代表の強化へとつながっていくことを期待したいところです。
また、当然ながら結果にもこだわりたいところ。今大会の目標を聞かれた内山篤監督は「グループステージを突破して、やる以上は頂点を目指す」と答えています。私たちも優勝を期待して、応援していきたいですね!