秋田市のシンボルタワー セリオン開館30周年
ABS秋田放送 / 2024年4月8日 19時56分
秋田市のポートタワーセリオンが8日、開業から30年の節目を迎えました。県内外から多くの人が訪れる秋田港のシンボルタワー。これまでの歩みを振り返ります。
秋田市土崎の道の駅あきた港・セリオン。高さ143メートルのタワーは秋田を代表するランドマークの一つです。秋田市の市街地はもちろん、天気が良ければ男鹿半島や鳥海山も見られる展望台には8日も家族連れなどが訪れていました。4月8日はセリオンの30回目の誕生日。館内では30周年に合わせて作られた記念グッズも販売され、お祝いムードを盛り上げています。
秋田港のシンボルとして当時43億円余りをかけてつくられたセリオン。秋田市や県などが出資した第三セクターが整備し、当初は管理運営も行っていました。高さ100メートルの展望室からの眺望が一番の売りでしたが当時は有料でした。オープン翌年から利用客は低迷し、その後、第三セクターは経営難に。13年後の2007年、秋田市がセリオンなどを買い取り、民間の会社が管理と運営を担うようになりました。その時、大きく変わったのが展望台の無料化です。早速、多くの観光客が詰めかけるようになりました。
2010年には秋田市で初となる道の駅に認定され、野菜の販売なども始まります。この時からトイレを24時間使えるようになりました。秋田港の近くの商店の一角に設置されていたうどんの自動販売機は2016年にセリオンのとなり、セリオンリスタに移設されました。いまも行列ができる人気ぶりです。
そして全国にセリオンの名を広めたのが金足農業高校出身の吉田輝星投手です。プロ野球のドラフト会議で日本ハムファイターズから1位指名を受けた吉田投手。仮契約を結んだ場所がセリオンでした。オリックスバファローズに移籍したいまも吉田投手が書いたサインが飾られています。
いま県内外から多くの人が訪れるスポットとなったセリオン。コロナ渦では一時利用客が減少しましたが、クルーズ船の寄港やイベントの再開などで徐々に客足は戻っていて、昨年度はおよそ70万人が利用したということです。
30周年の節目となる今年度は80万人の利用が見込まれていて、これからも地域のシンボルとして秋田を見守り続けます。
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