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『猫の恩返し』が大好きな人に見てほしい。最新「猫映画」5作品でほっこり癒されまくろう

オールアバウト / 2024年5月3日 20時35分

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金曜ロードショーで『猫の恩返し』が放送されることを記念して、2020年以降に公開された最新「猫映画」おすすめ5作品を紹介しましょう。猫の気ままっぷりに、ほっこりと癒されるかも。(サムネイル画像出典:(C) 2002 Aoi Hiiragi/Reiko Yoshida/Studio Ghibli, NDHMT)

2024年5月3日、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)でアニメ映画『猫の恩返し』が地上波放送されます。

『耳をすませば』の月島雫が大人になってから書いた物語

『猫の恩返し』はスタジオジブリ作品『耳をすませば』の主人公である「月島雫が書いた物語」という設定のスピンオフ。原作者である柊あおいは「『耳をすませば』の時よりも雫は成長して、かつて書いた“(猫の)バロンが旅をする物語”を書き直しているのではないか」「大人になった雫が書いたものという風にしよう」と考えていたのだとか。

そんな『猫の恩返し』の内容は、かわいい&かっこいい猫たちと冒険を繰り広げる、ギャグも多めで明るくて楽しい、スタジオジブリでは異色といえるもの。『耳をすませば』劇中の月島雫は中学3年生の受験生で「焦っている」中で物語を書いていたのですが、今度は大人になってから余裕を持って書いたからこそ、そうした作風に仕上がったという解釈も可能でしょう。(C) 2002 Aoi Hiiragi/Reiko Yoshida/Studio Ghibli, NDHMTいい意味で「どこかのんびりとしていて、危機的な状況でもなんだかゆるい」感じは、疲れがちな現代人に響くでしょうし、それこそ猫の「自由気まま」な印象ともシンクロしていて、なおかつ「心のスキマにつけ込まれてしまう」怖さがちょっとだけ描かれているのも、いいあんばい。「あー楽しかった!」と見終えることができるのも、この『猫の恩返し』が愛され続ける理由なのは間違いありません。(C) 2002 Aoi Hiiragi/Reiko Yoshida/Studio Ghibli, NDHMTさて、ここからは『猫の恩返し』が好きな人にもおすすめしたい、2020年以降に公開された最新「猫映画」おすすめ5作品を紹介しましょう。癒し効果たっぷりの猫を眺めることは、5月病の対策にもなるかもしれませんよ。

1:『泣きたい私は猫をかぶる』(2020年)

Netflixオリジナルのアニメ映画で、『猫の恩返し』ととても近い精神性を持っています。その理由の筆頭は、「猫は気楽でうらやましいなあ」という多くの人が抱く感情を、本当に猫へと変身するファンタジーをもって描いていること。だけど、そうした「現実逃避」はやはり根本的な解決にはならないし、猫のまま過ごすことで「元の姿に戻れなくなるかもしれない」という危険性まで示しつつも、猫として気ままに駆け回る様がとても魅力的に描かれています。

同じくNetflixで配信中の『アリスとテレスのまぼろし工場』では監督も務めた岡田麿里の脚本らしい、エキセントリックな主人公像や、クセの強いあだ名やセリフ回しは、ある程度は好き嫌いも分かれるでしょう。でも、その作風だからこそ描かれる、周りとは違う「変人」であることは実は普遍的で、それこそ思春期の少年少女が持ちうる当たり前の悩み。そこに寄り添う作り手の優しさを大いに感じたのです。

なお、制作を手がけたのは『ペンギン・ハイウェイ』や『雨を告げる漂流団地』のスタジオコロリドで、その最新作『好きでも嫌いなあまのじゃく』が5月24日よりNetflixで独占配信&一部劇場で公開予定です。2024年に続々と公開されるアニメ映画の1つとして、とても期待をしています。

2:『長ぐつをはいたネコと9つの命』(2023年)

誰もが楽しめるアニメ映画の理想型だと太鼓判を押せるのがこちら。『スパイダーマン:スパイダーバース』を彷彿(ほうふつ)とさせる、コミックの質感に近いビジュアルと、冒頭から繰り出されるダイナミックなアクションに目がくぎ付け。三つ巴(またはそれ以上の)お宝争奪戦は子どもにも分かりやすく、「はみ出し者」たちが人生の目的を見つける物語は大人にこそ響くのではないでしょうか。

中でも主人公のプスは「命知らずで無鉄砲なヒーロー」だったのですが、「9つの命のうち8つまでを使い切って次に死ぬとアウト」な状況になり、すっかり臆病になって「隠居生活」をする様は身につまされます。だからこそ彼が愛おしくなるし、悲惨な状況にいても常にポジティブシンキングで不憫な「ワンコ」も応援したくて仕方がなくなるはず。敵である「死神」のオオカミ(声:津田健次郎)がものすごくかっこよく、かつ怖いのもたまりません。Amazonプライムビデオで見放題配信中です。 

3:『猫は逃げた』(2022年)

5月31日に実写映画版『からかい上手の高木さん』の公開が控える今泉力哉が監督を、『アルプススタンドのはしの方』の城定秀夫が脚本を務めた作品で、直接的な性描写のためにR15+指定がされた大人向けの内容です。主人公夫婦はどちらも不倫をしていて離婚寸前という、まったく褒められたものではない状況で、その後も人間関係がこじれにこじれます。

物語を大きく動かすのは、「飼い猫をどちらが引き取るか」でもめること。その先には「子はかすがい」ならぬ「猫はかすがい」的な、人間同士の不和を、猫という存在はつなぎ止めてくれるのかもしれないという可能性や希望も提示されるのです。会話劇それぞれが面白く、特に終盤で主要登場人物4人が集結する「修羅場」での、正論のようでズレているそれぞれの言い分に吹き出してしまう人も多いでしょう。各配信サービスで見放題配信中です。

4:『ルー、パリで生まれた猫』(2023年)

パリに住む10歳の少女が主人公で、屋根裏で生まれたばかりのキジトラの子猫との交流と、その両親の不仲を気にする様が並行して描かれるドラマです。とにかく猫と少女それぞれがとてもかわいらしく、森の別荘での生活での、厳しいようで本質的には優しいおばあさんとの関係も大きな見どころです。

物語はやや平坦なところがあるものの、まさかのイノシシも交えたハラハラドキドキのアクションが展開されるなど、よくぞ撮影に成功したと感心できる画が多く飽きさせません。犬の名前が「ランボー」だったり、『ジュラシック・パーク』や『E.T.』のオマージュが込められていることも、映画ファンにも見逃せないポイント。自由な生き方ができる猫の姿から、「束縛をしない」「従属しすぎない」価値観の大切さも改めて確かめられるでしょう。現在はレンタルで配信中です。

5:『劇場版 ねこ物件』(2022年)

猫付きシェアハウスを舞台にしたテレビドラマの劇場版ながら、これまでのあらすじや人間関係は劇中で分かりやすく説明されており、この映画単体で楽しめます。2匹の猫と暮らす30歳の青年が、入居者を募りつつ、幼い頃に離ればなれになった弟を捜索する物語で、SNSの活用方法がなかなかリアルで学べるところがあります。

猫がかわいらしいのは言うまでもなく、変人だけど独特の優しさを見せ、時に厳しいところもある主演の古川雄輝もまたキュート。主人公の幼少時におじいちゃんが猫との付き合い方や生き方について金言といえる言葉を投げかけたり、シェアハウスでのより良い生き方や関係性の理想の1つを目の当たりにできるのも、本作の意義でしょう。ミステリーとしても、安易な予想をさせないツイストが効いています。各配信サービスで見放題配信中です。

そのほかにも、注目の猫映画が続々!

ほかにも、2017年に日本公開された『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』は、薬物依存にも真摯(しんし)に向き合った実話ベースの映画で大評判となり、2022年には続編『ボブという名の猫2 幸せのギフト』も公開。こちらは老若男女が楽しめるクリスマス映画として支持を集めています。

また、2023年末に公開された『屋根裏のラジャー』は、ジンザンという猫が頼れるかっこいい存在として観客から愛されました。山田孝之の声が『猫の恩返し』と雰囲気が全く異なる猫にハマっていることも見逃せません。同作は2024年後半にNetflixでの世界配信が発表されています。

さらに、2022年公開の『すずめの戸締まり』のダイジンも多くの人から愛されました。アニメで描かれる猫のかわいらしさやいじらしさを突き詰めた存在ともいえるでしょう。こちらもNetflixで見放題配信中です。

さらに、4月26日より劇場公開中の『ゴジラxコング 新たなる帝国』におけるゴジラの動きやしぐさ、特にローマのコロッセオで丸まって眠る姿は、監督の飼い猫が元ネタなのだとか。もちろん猫映画ではないのですが、「猫みたいでかわいいゴジラ」にもぜひ注目してほしいのです。

さらに、これから公開の猫映画の注目は、5月24日公開の『三日月とネコ』。同名コミックの映画化作品で、恋人でも友人でもない関係性の3人の大人たちと、猫がおりなす共同生活を描いているようです。

そして、猫映画の多くで共通しているのは、やはり猫の「自由の気まま」な性質をポジティブに描いており、その様が一緒に暮らす人間にも良い影響を与えているということ。自分勝手でわがままと悪い言い方もできるはずなのに、それでも愛らしく思えるし、なんなら癒される猫は、なんと豊かで素晴らしい存在なのだとも、改めて思えるかもしれませんよ。

この記事の筆者:ヒナタカ プロフィール
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「CINEMAS+」「女子SPA!」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。 
(文:ヒナタカ)

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