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ハリウッド俳優・尾崎英二郎が明かす、絶賛相次ぐ「SHOGUN」の貴重な舞台裏 真田広之への敬意も語る

映画.com / 2024年4月6日 8時0分

 本作で、真田広之さんが徳川家康の史実をベースに描いた主人公・吉井虎永を演じている世界線で、織田信長をモデルにした黒田を演じるというのは、それがたとえわずかな回想シーンであっても、畏れ多いほど光栄なことでした。

 と同時に、太閤の前の天下人としての威厳や独裁的な印象、鞠子(演:アンナ・サワイ)と落葉の方(演:二階堂ふみ)、2人の行く末にも影を落とす存在だったことが、その限られた場面の中で視聴者の方々に伝わらなければならない役割ですから、もの凄く大きな責任を感じました。

●真田広之とのエピソード、「学び」について

 僕が「戦国」という時代の作品に触れたのは、10歳の時に公開された映画「戦国自衛隊」(真田広之出演)でした。

 当時、スクリーンで観た真田さんは、武田の軍勢の恐ろしいほどの執念を体現する重要シーンを演じていました。自衛隊のヘリの搭乗員たちに音も無く忍び寄る時の表情と身のこなしは今でも脳裏に焼き付いています。

 2003年の「ラスト サムライ」は、僕にとって初めての米国映画(出演)で、真田さんが侍として戦う姿を目撃できた現場です。しかしクライマックス・バトルを演じた侍と兵士は、俳優とエキストラを合わせて数百名もいましたから、主要キャストの方々に僕らから気軽に声をかけることは控えなければならない状況でした。

 真田さんと、巨大企業のCEOとその部下という関係で、ようやくシーンをご一緒することが叶ったのは、2014年のSFドラマ「エクスタント」です。気さくに現場で迎えて下さった真田さんは、セリフ運びについての助言を下さったり、事前にシーンの日本語訳の内容のすり合わせ作業を一緒にして下さったりしました。シーズン・レギュラーとしての苦労話なども撮影の合間に聞かせて下さったりしました。

 そして今回の「SHOGUN 将軍」では、ハリウッドで“主演の看板”をついに背負い、製作者としてもドラマ全体を牽引する真田さんは、シーズンの途中から現場に入っていく俳優たちに対してもとても和やかでオープンな雰囲気を作って下さり、常に隅々までに目を配り、僕らの立ち方や着こなしなどについてもおかしな点があれば優しく教えて下さいました。

 10歳の時から劇場で見つめていた方に、侍や武将としての身の捌き方や立ち居振る舞いを目の前で手ほどきしていただけたことは、特に米国に住んでいる僕にとって、本当に貴重でかけがえのない時間でした。

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