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「住民税非課税世帯」は最大でいくら給付型奨学金を受け取れる?

ファイナンシャルフィールド / 2024年1月10日 3時10分

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高校卒業後に進学を考えているものの、経済的な不安をお持ちの方もいるでしょう。   2020年4月から文部科学省が実施している高等教育の修学支援新制度は、家庭の経済状況にかかわらず、高校卒業後に進学できるチャンスを確保することを目的とした制度です。 この制度は、進路への意識や進学意欲があれば、奨学金や授業料・入学金の免除または減額を受けられます。   本記事では、住民税非課税世帯が、給付型奨学金をいくら受け取れるのかを解説していきます。

高等教育の修学支援新制度とは?

高等教育の修学支援新制度には、給付型奨学金と授業料・入学金の免除または減額の2つの制度があります。
 
給付型奨学金とは、返済不要の奨学金で、年に最大約91万円の受給は可能です。
また、給付型奨学金の対象者は、授業料・入学金の免除または減額も受けることができます。
 
これまでの奨学金といえば、低金利または無利子で返済の必要がある貸与型が一般的でした。
貸与型の奨学金は、一般的な借金よりは金利が低いとはいえ、利用金額が大きいため、社会人になってから、奨学金の返済に苦しむ人は少なくありません。
 
これまでにも返済不要の奨学金はありましたが、成績面でのハードルが特に高く、利用できるのはごくわずかな人に限られていました。
しかし、2020年より始まった高等教育の修学支援新制度では、成績だけで判断することなく、学ぶ意欲があれば、支援を受けられるようになったことが特徴です。
 

給付型奨学金の受給資格

給付型奨学金は、申し込み時の年度末3月に高等学校などを卒業予定の学生、高等学校などを初めて卒業してから2年以内に大学・専門学校に進学した学生、高卒認定試験合格から2年経過していない学生が対象になります。
進学前に申し込む予約採用と、進学してから申し込む在学採用があり、給付型奨学金を受けられる条件は、以下の通りです。
 

・世帯収入や資産の要件を満たしていること

世帯年収の目安は、4人世帯(両親、子2人)で年収378万円までとなり、世帯構成により異なります。
資産状況は、申込日時点での生計維持者と学生の総資産が2000万円未満(生計維持者が1人のときは1250万円未満)であることです。
 

・進学先で学ぶ意欲がある学生であること

給付型奨学金の採用候補者になり、大学や専門学校へ進学後も、在学する学部での成績、単位の取得数、授業の出席率などで条件があり、基準を満たしていないと、途中で奨学金を打ち切られる可能性もあります。
 

住民税非課税世帯が受け取れる金額はいくら?

住民税非課税世帯が受け取れる給付型奨学金は、進学先や通学状況により異なります。
奨学金の上限目安は、表1の通りです。
 
表1
 

区分 自宅通学 自宅外通学
大学・短期大学・専門学校 国公立 約35万円/年 約80万円/年
私立 約46万円/年 約91万円/年
高等専門学校 国公立 約21万円/年 約41万円/年
私立 約32万円/年 約52万円/年

 
※文部科学省「高等教育の修学支援新制度」を基に筆者作成
 
住民税非課税世帯を第1区分として、年収に応じて分けられた3段階で支給額が決まります。
 

●第1区分 住民税非課税世帯 年収目安 ~270万円 上限は表1の通り
●第2区分 年収目安 ~300万円 上限は表1の2/3 
●第3区分 年収目安 ~380万円 上限は表1の1/3

※年収目安は、兄弟の数や年齢などにより異なります。 
 

高等教育の修学支援新制度の手続き方法

修学支援新制度の手続きは、基本的に春と秋の年2回です。
 
予約採用と在学採用のどちらも、通っている学校を通して手続きを行うため、給付型奨学金を希望する場合は、まずは在学している学校で必要書類を受け取ります。
 
次に学校の指定する期日までに、インターネットで申し込みをしたうえで必要書類を学校へ提出すると、学校を通して選考結果が通知されます。
決定通知がきた後も、予約採用の場合は大学などに進学後に、在学採用の場合は学校指定の期日までに必要な手続きがありますので、忘れずに行いましょう。
進学先の学校が定めた期間内に手続きをしないと、奨学金を辞退されたものとみなされてしまいます。
 
また、給付型奨学金は、進学先の学校が決まっていなくても申し込み可能で、予約採用で不採用になった方でも再度申し込み可能です。
 

住民税非課税世帯なら年間最大約91万円受け取れる

住民税非課税世帯では、給付型奨学金を年間最大約91万円受け取ることができます。
いくら受け取れるかは、進学先や通学状況により異なります。
 
高等教育の修学支援新制度では、成績だけではなく学ぶ意欲を重視するため、進学後もクリアすべき条件がいくつかありますので、注意が必要です。
 
まずは、自分たちの収入や家族構成で、受給できるかどうかを確認してみましょう。
 

出典

文部科学省
 高等教育の修学支援新制度

 経済的に困難な学生・生徒が活用可能な支援策

日本学生支援機構
 奨学金制度の種類と概要 給付奨学金(返済不要)

 進学前(予約採用)の給付奨学金の申込資格

 進学後(在学採用)の給付奨学金の申込資格

 進学前(予約採用)の給付奨学金の家計基準

 進学後(在学採用)の給付奨学金の家計基準 

 申込手続きについて(予約採用)

 申込手続きについて(在学採用)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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