若きクリムゾンレッドの10番を背負う左利きの異才。神戸U-18MF濱崎健斗はプレミア制覇を目指しつつ「日本全体に知られる選手になりたい」
ゲキサカ / 2024年4月2日 23時8分
プレミアリーグでは19試合に出場して6ゴールを記録。「身体では勝てない部分もあるんですけど、足元の技術やセンスやったりは結構通用していたと思います」。推進力に富んだドリブルで相手の守備網を切り裂けば、機を見たスルーパスで急所をグサリ。その攻撃性能は高校年代最高峰の舞台でも、十分すぎるほどに通用していた。
加えて昨秋には、神戸が戦略的パートナーシップを結んでいるイングランドのアストン・ヴィラで、1週間の短期留学を経験。「向こうの選手は身体が大きかったですけど、自分も全然やれるなとは思いましたね。良い経験になりましたし、海外のレベルも知ることができて良かったです」と話しつつ、「もうちょっと長くやってみたかったですし、試合にも出てみて、どれくらいできるかは味わってみたかったですね」と高いレベルへのさらなる渇望感も持ち帰ってきた。
新シーズンの背番号は10番に決まった。「小学生の頃は10番で、中学生の頃は7番で、『ユースでは10番を付けたいな』と思っていたので、10番に選んでもらえて嬉しかったです」。希望通りのエースナンバーを纏うからには、担うべき役割ももちろん把握している。
「10番を付けているからには、自分が中心になってやっていかないとチームの元気が出ないと思っていますし、自分が点を獲ってチームを救うような場面をもっともっと作っていかないといけないので、もっと10番として活躍して、チームの勝利に貢献したいと思っています」。
チームは2年続けてプレミアリーグWESTで2位という結果に。一昨シーズンは得失点差で、昨シーズンは勝点差1で優勝を逃しているだけに、今季は開幕からアクセルを踏み込む必要があることは言うまでもない。
「去年は開幕戦に引き分けて、最終的に2位という悔しい結果だったので、今年は1位をみんなで獲るために、自分がチームの主導権を握りながら、1節目からしっかり勝利していけるように頑張っていきたいと思います」。そう言い切った表情も逞しい。
まだ1年生だった昨年の9月。プレミアリーグのある試合後、ここから先の目標を訪ねた際の回答が印象深い。「もう1年生で試合に出られているので、来年にはトップチームに練習参加して、Jリーグの試合に出て、もう1個上の代表にも入って、日本全体に知られる選手になりたいと思います」。
改めて同じ質問をぶつけてみると、さらに力強いフレーズが返ってくる。「あの時に話した想いは変わっていないです。ユースでしっかり結果を残して、トップに絡んでいきたいなと思っていますし、トップでも中心になるぐらいじゃないと海外にも行けないと思っているので、そういうところは意識してやっています」。
「プレミアでは他のチームを圧倒して優勝したいですし、個人としてはプレミア得点王を目指していますし、自分が中心となってチームを助けていきたいです。15点以上は獲りたいと思います」。
その才能がプレミアのステージで通用することは、もうとっくにわかっている。あとは、とことん突き抜けるのみ。より高いステージを目指し続ける、神戸U-18の新10番。濱崎健斗はその磨き抜いた左足で、自らの輝く未来を手繰り寄せる。
(取材・文 土屋雅史)▼関連リンク
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