『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:頂を望む(カターレ富山U-18)
ゲキサカ / 2024年3月28日 12時19分
ただ、常に優秀な人材が次のカテゴリーへの昇格を希望するわけではないという。「ウチのユースはジュニアユースからの選手が多いんですけど、あまり上がらない年が3年に一度ぐらい来ていて、アカデミーとしてはそれを常に上がってくれるようにというところに取り組んでいる段階です。ウチのクラブがどういうクラブで、アカデミーからしっかりプロを目指していて、ということをジュニアやジュニアユースから選手や親御さんに話しながら、アカデミーのトップでもあるユースに入りたいという選手を増やしていくところと、あとは目に見える成績を頑張って残すことは意識してやっています」(明堂監督)。
加えてクラブが大切にしているのは、人間的な成長への働きかけだ。ここでも明堂監督の言葉に耳を傾けよう。
「彼らはサッカー選手ではありますけど、同時に『人として』というところは強く言っています。単純にルールを守れなかったり、挨拶が適当だったりしないように、そういうごくごく当たり前にやっていることをもっと徹底して、人から見られているということを意識しながら、ちゃんとやろうと。それは練習の時もそうですし、学校に行っている時もそうですし、練習に来る時もそうですし、そういうことは口酸っぱく言うようにしていますね。そこは選手と指導者の中で信頼関係ができていれば問題ないですし、僕らもコミュニケーションを取るようにしていれば、ちゃんと話すと、ちゃんと理解してくれますよ」。
U-15時代にはキャプテンを任されていた吉崎も、そのことはしっかり意識しているようだ。「カターレのアカデミーは人としても選手としても成長するということをテーマにやってきているので、実際に人間性の部分もプレーも成長できているのかなと思います」。エンブレムを纏うからには、クラブの一員であるという自覚は絶対に必要なもの。その徹底を外していないあたりも、彼らが地道にステップアップしている要因ではないだろうか。
富山U-18の中盤を支えるMF吉崎裕大(2年)
とはいえ、やはり求められるのは明確な成績。久々にU-18へ帰ってきた明堂監督は、2024年シーズンへの意気込みを改めてこう話してくれた。「目標で言うとプリンスで上位に入ることと、そこから狙える位置にいるのであれば、プレミアまで行くことになります。あとはトップチームも掲げているハードワークはアカデミーも意識しながらやっているので、自主性や判断を選手たちに磨かせながら、ちゃんと自分で見て判断して、相手の変化に合わせて、自分たちのやりたいことをやり通せるチームになってほしいですね」。
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