1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

目標は「全冠」。個性活かした攻撃と我慢強さも見せた流経大柏が尚志を下し、プレミアEAST開幕戦勝利

ゲキサカ / 2024年4月8日 12時0分

 流経大柏は両SBを含めて前掛かりになる中、運動量の多い稲田が広範囲をカバー。そして、ボールを保持すると、コンビでの崩しやセットプレーから柚木や亀田、FW和田哲平(3年)がシュートを打ち込んだ。だが、尚志はCB西館優真主将(3年)が声を発し続けるなど集中力を切らさず、相手のシュートをブロック。流経大柏は前半終了間際の奈須の決定的なヘッドが枠左へ外れるなど2点目を奪うことができなかった。

 後半、尚志は「相手に慣れてきて、(ボールを)逃がせるようになってきた」(仲村浩二監督)ことで巻き返す。前半途中に投入されたMF小笠原啓太(3年)や矢崎の縦へ抜け出す動きもあって攻撃が活性化。だが、流経大柏は奈須、富樫の両CBがチャレンジ&カバーを徹底するなど隙を見せない。

 11分、流経大柏は柚木の右足FK、亀田のシュートが立て続けにポストをヒット。チャンスをモノにできず、徐々に後ろへ重くなる中、足を攣らせる選手も出てしまう。そして、相手にポケットを狙われ、仕掛けられた。尚志は昨年度から先発全員が入れ替わっているものの、今年も自力のあるチーム。19分、右SB西丸由都(3年)の決定的なクロスに矢崎が飛び込み、直後にも矢崎が鋭いターンからシュートを打ち込むなど同点を狙う。だが、流経大柏はDF陣が最後の一歩まで足を出して枠へシュートを飛ばさなかった。

 流経大柏は近年、相手を仕留め切れずに追いつかれたり、競り負けたりすることが多かった。だが、この日は終盤も交代出場のCB佐藤夢真主将(3年)や富樫を中心に我慢強い守備を継続。決定打を打たせない。榎本監督も「これで勝ち切れないのがウチだった。結構打ち込まれて、これを勝ったのは、デカいなと思ってます」と頷く戦いで1点リードを守り抜いた。

 24年の流経大柏が掲げるのは勝ちながら成長すること、「全冠」獲得だ。榎本監督は「そこ(成長することは)は大事にしています。やっぱり目の前の勝負にこだわってるんですけど、そこで良しにならないっていう部分で、彼らがやっぱりこの上のカテゴリーにいって通用する、流経からワールドカップの選手を出すことを目標にやっている。苦しんでもやりたい」と語る。

 選手たちはFW大前元紀(現南葛SC)を擁して選手権初優勝を果たした07年度世代、2年連続で選手権決勝へ進出した17、18年度世代の映像を全体で見たという。選手たちは自分たちと何が違うのかを確認。奈須は「やっぱり日本一になるために、(先輩たちは)1人1人が高い意識を持ってやってるのもそうですし、何がなんでも勝ちたいって気持ちがまず大事なので、そこは自分から伝えれるようにしています。1人1人が負けず嫌いだと覚悟はさらに上がってきますね。そこが、(自分たちは)まだまだ足りないです」と求めた。

 今年の選手たちも“負けず嫌い”は多数。結果を残した先輩たちのように、練習からもっともっと高め合う意気込みだ。この日は昨年度のリーグ2位・尚志を撃破したが、満足感はない。稲田は「ほんとに今年の代は全国優勝を目指せる。今、チームで掲げているのは『全冠』達成ってところなんで、そこに向けて、今日の勝ちを一回忘れて、また一からやっていくしかないです。(次節も)自分たちは緩むことなく、やってきたことを出すだけです」。次節の対戦相手は昨年度2冠の青森山田高(青森)。自分たちのサッカーを表現し、王者に黒星をつける。


(取材・文 吉田太郎)

●高円宮杯プレミアリーグ2024特集

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください