“ドーハの悲劇”知らずのパリ五輪世代…イラクに感じるアジア杯の因縁、山本理仁「2連敗はできない」
ゲキサカ / 2024年4月29日 4時10分
U-23日本代表が大一番を迎える。29日の準決勝でイラクと対戦。勝てばパリオリンピック出場決定というなかで、MF山本理仁(シントトロイデン)は「間違いなくカタール戦同様に厳しい戦いになる。チーム23人全員、スタッフ含めて、綺麗なサッカーだけじゃなく、泥臭く切符をもぎ取る気持ちでやっていきたい」と意気込んだ。
奇しくもイラクとは今月11日の非公開練習試合で対戦。1-0で勝利を収めたというが、山本は「練習試合と大会では、こういった中東の国はやってくることも違う」と警戒する。「目つきも変わってくると思う。練習試合の結果は関係ないので、なめずに心してかかりたい」と気合を入れ直した。
前線にフィジカルの強い選手を擁するイラク。スピードに長けたウイングやドリブラーなど一癖のある選手を最大限に生かした戦い方を仕掛けてくる。「やっぱり一発があるチーム。UAEもそうだったが、おれらが優位に進めていても押し込んでいても、一発を取れる選手がいる。そういうボールを蹴り込んでくるチームだと思う」(山本)。その危機意識を織り込み、集中を続けることが鍵になる。
また、ハイボールへの警戒も必要だ。今大会ではセットプレーからの失点が目立っており、準々決勝では数的不利のカタールにFKから1点を奪われていた。それでも山本は「この2年間のセットプレーの失点数で見たら、間違いなくストロング」とセットプレーの守備に自信を垣間見せる。「変に不安を抱える必要はない。持っているものを出せば必ず守れる。高さと組織でしっかり抑えたい」と守備陣への信頼をのぞかせた。
2001年以降に生まれたパリ五輪世代にとって、日本とイラクの関係性といえば“ドーハの悲劇”ではない。山本は「僕らは生で見ていないので。あまり悪いイメージはイラクに対してはない」と語る。それでも日本代表が今年1月のアジアカップ・グループリーグでイラクに敗れたことは記憶に新しい。「2連敗はできない。必ず借りは返したい」と気を吐いていた。
(取材・文 石川祐介)
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