LIFULLが生成AI活用、半年間で2万時間の業務効率化に成功 最も多い活用シーンは?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月7日 7時5分
LIFULLは生成AIをいかに活用しているのか。写真はイメージ
不動産情報サービスのLIFULL(東京都千代田区)は、2023年8月から、社内で生成AIの活用を進めている。同社は同年10月~24年3月の半年間で、従業員の72%が生成AIを活用し、合計2万732時間の業務効率化を実現したと発表した。どのように活用しているのか。
社内調査によると、従業員の71.8%に該当する466人が「生成AIを活用して業務効率化できている」と回答した。
●生成AIの活用シーン「データ分析」超えた1位は?
生成AIの活用シーンについて、最も多い回答は「文章・資料の作成/編集/添削」で59.9%に上った。次に「調査/検索/情報収集/情報の整理/データ分析」(45.5%)、「アイデア出し/壁打ち/比較検討」(44.2%)が上位回答となった。
創出できている時間は「月間4時間未満」が36.5%と最も多い結果に。また、52.7%が生成AIの活用によって「業務効率化もできて業務の質も向上した」と回答した。
同社は22年3月に経済産業省が定める「DX認定事業者」の認定を取得。ChatGPTを利用した社内用生成AIのツールを構築することで、機密情報保護の観点をクリアにすると同時に、社内特有のユースケースや疑問点を自己解決できるようにしたという。
こうしたツール構築を担う生成AIの専門組織に加え、ツール活用を推進する有志プロジェクトを組成し、従業員への生成AI活用のフォローを実施。部門ごとに生成AI活用推進リーダーを設け、網羅的な利用促進につなげているという。
その他、どの程度生成AIを活用できているかを計測する「活用度診断」の定期実施や、活用度が高い従業員を表彰する「Generative AI Award」(通称GAIA)を実施するなどしている。
同社は「今回の成果を自社内に止めず、不動産業界全体のDX化を推し進めていくノウハウの一つと捉え、引き続き先頭に立ってDX推進に取り組んでいく」としている。
社内調査は3月18~26日に実施。LIFULL単体従業員(正社員・契約社員)を対象とした。有効回答数は649人。
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