トランプ氏リード続くも、有罪となればより接戦に、米大統領選世論調査(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月30日 14時40分
米国の11月の大統領選挙候補として有力とみられる民主党候補のジョー・バイデン大統領、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領の支持率は、トランプ氏のリードが続いていることが最近の世論調査でわかった。
ハーバード大学米国政治研究センターとハリス・インサイト・アンド・アナリティクスは4月29日、米国大統領選挙などに関する世論調査結果(注1)を発表した。それによると、もしきょう大統領選挙が行われた場合、誰に投票するかという問いに対して、トランプ氏が48%と、バイデン氏(43%)を5ポイント上回った。3月時の調査(3ポイント差)からわずかに差が広がった。
一方、トランプ氏が起訴されている3つの事案を取り上げ、トランプ氏がもし有罪になった場合、どちらに投票するかを聞いた。結果は次のとおりで、より接戦となる傾向がみられた。
1. 機密文書取り扱いの件で有罪となった場合:トランプ氏50%、バイデン氏50%
2. ジョージア州の2020年大統領選挙結果を覆そうとした件で有罪となった場合:トランプ氏50%、バイデン氏50%
3. 2021年1月6日の連邦議事堂襲撃の件で有罪となった場合:トランプ氏52%、バイデン氏48%
CNNが4月に実施した世論調査(注2)では、もしきょう大統領選挙が行われた場合、誰に投票するかという質問に対して、トランプ氏が49%と、バイデン氏(43%)を6ポイント上回った。1月時の調査と比較すると、トランプ氏は49%で変化なく、バイデン氏(45%)は2ポイント後退した。
また、バイデン氏の「経済」と「インフレ」対応への評価は34%、29%と低調だ。CNN(4月28日)は、大統領選挙で重視する項目として65%が「経済」を極めて重視すると回答しており、2000年大統領選挙時(40%)、2016年大統領選挙時(46%)と比べて、経済への懸念をより重視しているため、現況はバイデン氏に不利と分析する。
選挙情報サイトのリアルクリアポリティクスの各種世論調査の平均値では、バイデン氏とトランプ氏の支持率の差は4月中旬以降0.3ポイントまで縮まったが、4月29日時点では1.4ポイント差でトランプ氏(46.6%)がバイデン氏(45.2%)をリードしている。
(注1)実施時期は4月25~26日、対象者は全米の登録有権者1,961人。
(注2)実施時期は4月18~23日、対象者は全米の成人1,212人、うち登録有権者967人を含む。
(松岡智恵子)
(米国)
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