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「クルマ酔い」はなぜ起きる? 車内のニオイに悩む人多し… 特に「新車臭」の原因は? 簡単に出来る対策方法とは

くるまのニュース / 2023年4月9日 9時10分

毎年春は新しい環境での活動が増え、クルマでの移動も増えてくる時期ですが、なかにはクルマ酔いで悩む人もいます。では車内の匂いの原因にはどのようなものがあるのでしょうか。

■車内の匂いは酔いやすい…なぜ?

 4月に突入し、新社会人などは慣れない環境や場所でクルマを運転する機会も急増することが予想されます。
 
 そんななか、車内のトラブルのひとつとして挙げられるのが「クルマの匂い」となり、実際にクルマの匂いで悩んでいる人も少なくないようです。

 一般的に、乗り物酔いの一番の原因は激しい揺れや予測不可能な揺れを繰り返すことにより、三半規管と目や身体から受ける情報をもとに脳が混乱することによって、自律神経の乱れが生じて起こる病的反応です。

 一方で、そのほかの乗り物酔いの原因で多いとされているのが車内の匂いによるものです。

 車内は密閉された狭い空間であることから、匂いがこもりやすく酔いやすい環境といえます。

 実際にSNSでは、「車内の匂いでめちゃくちゃ酔う」「電車酔いよりもクルマ酔いの方がひどい」「クルマ酔いするときは大抵匂いが原因な気がする」と、車内の匂いで酔った経験がある人が多くいる様子がうかがえます。

 この車内の匂いの原因としてとくに多いのが、エアコンの送風口から出る匂いやタバコの匂いがあげられています。

 タバコの匂いは特に、フロアシートやシートベルト、天井やエアコンフィルターなど、車内のさまざまな部分に染み込みやすいため、密室の車内に充満しやすいことが予想されます。

 そのほかにも、食べこぼしや新車の匂い、ペットや汗の匂いなど原因は多岐に渡り、ガソリンなどの複数の匂いが混ざることにより更なる匂いに繋がっていることも考えられます。

 SNSでは、「密閉された鉄の空間の匂いで酔う」「タバコの匂いと香水のきつい匂い、運転してると酔う、気持ち悪い」と、新車の独特な匂いが苦手な人や、密室空間で充満する匂いで酔いやすい人など、酔いやすい匂いの原因はさまざまあるようです。

塗料や接着剤のニオイが新車時の独特なニオイだという塗料や接着剤のニオイが新車時の独特なニオイだという

※ ※ ※

 またSNSでは「新車の車内の匂いがめちゃくちゃ酔いやすい」という声も見られますが、この「新車臭」についてマツダの担当者は次のように話しています。

「新車特有の匂いは、クルマの内装部品に使用されている塗料や接着剤から蒸発して出てくる、ごく微量の成分が原因となっています」

 新車臭は、クルマに使われている樹脂類や接着剤など複数のものが合わさった匂いとなり、一部では新車臭により体調を崩す人もいるようです。

 不調の要因として、住宅問題のひとつとして知られる「シックハウス症候群」の一因である「VOC(Volatile Organic Compounds:揮発性有機化合物)」にあるとされています。

 この化学物質は、揮発しやすい(乾燥しやすい)、親油性に優れている(油汚れを落としやすい)といった特徴を活かし、塗料や接着剤などの溶剤として幅広く利用されており、これらの物質が発するニオイにより一部の人ではアレルギー反応を起こすことがあるようです。

 一方で日本自動車工業会をはじめとする各自動車メーカーでも「車室内VOC(揮発性有機化合物)低減に対する自主取り組み」をおこなっています。

 対策の例としてホンダの担当者は、次のように説明しています。

「VOCは、近年シックハウス症候群など人体に影響を及ぼすものとして注目されています。

 社団法人日本自動車工業会は、自主取り組み目標として、厚生労働省が定めたホルムアルデヒドをはじめとする13物質の室内濃度指針値を定めています。

 乗用車については2007年度発売の新型車から、トラック・バスなどの商用車については2008年度発売の新型車から満たすことにしています。

 ホンダは、内装部品の素材や加工法、接着剤の見直しにより、ホルムアルデヒドやトルエンなどのVOCの揮発量を抑制することに加え、排ガス臭や花粉などの除去性能に優れた『高性能脱臭フィルター』の採用により、車室内の臭いや刺激臭を低減し、空気質を改善しています」

■誰にでもできる車内の匂いの対策方法は?

 このように車内の様々な匂いで体調が悪くなることがありますが、車内の匂いにおける適切な対策方法はあるのでしょうか。

 普段行える対策方法としては「十分な換気をおこなう」といった行動が挙げられます。

 またそれ以外の方法について、オートバックスセブンの広報担当者は、以下のように話します。

「車内に染み付いたタバコの匂いや食べ物の匂いなどを消臭するのに最も適切な対策方法として、まずスプレータイプの消臭剤などを使用して車内全体の匂いを消すことがひとつ挙げられます。

 その後、エアコンフィルターの清掃を行なっていただきます。エアコンフィルターは匂いの原因にもなりやすいため、定期的に交換を行なってください。

 全体的な車内の匂いと内部の匂いを完全に消臭した後、芳香剤やフレグランスなどで車内をお好みの匂いにすることによって、気になる匂いは消臭することができます」

 また、洗車やカーコーティングなどさまざまなサービスを提供する専門店の担当者は、以下のように話します。

「車内の匂い対策としては様々な方法が挙げられますが、車内クリーニングをすることによってついてしまった匂いを抑えることができます。

 車内クリーニングには除菌と抗菌があり、スチーム消臭や、エアコンフィルターの清掃、またシートについたヤニやシミ、フロアマットの泥汚れなどを専用クリーナーなどで除去することが出来ます。

 匂いのもととなる箇所を徹底的に除菌、抗菌し、車内の匂いを抑えることができます」

車内が臭いのはエバポレーター? エアコンフィルター? それとも別の原因がある?車内が臭いのはエバポレーター? エアコンフィルター? それとも別の原因がある?

 タバコの匂いが原因である場合、基本的には水ぶきで車内を拭きあげ、シートや天井などの布素材には専用のクリーナーで清掃を行うだけでもかなりの匂いが除去できます。

 ただしタバコの場合は、細かい隙間まで匂いの元が付着し、完全に消臭するのは困難です。しかし最近では効果が高く1か月近く持続するスチーム消臭剤もあるため、利用してみるのもいいかもしれません。

 また、カーエアコンを起動させたときの匂いのほとんどは、空気を冷却する装置のエバポレーターにカビが付着することにより発生します。

 エバポレーターはダッシュボードの奥に取り付けられていることが多く、ダッシュボードを取り外さないと洗浄が困難であるため、エアコン送風口から噴霧してエアコン内部を洗浄できる消臭スプレーが有効といえます。

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