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大阪大学、TOPPANホールディングス、糧食研究会と明治、 乳汁様物質をつくる乳腺組織を体外で作製

共同通信PRワイヤー / 2024年4月19日 14時0分

 このような課題に対し、近年、乳腺細胞を用いた培養ミルクの製造を試みるベンチャー企業が現れており、三次元組織の構築は医療用途だけでなく、栄養学や食品の分野においても重要視され始めています。

 このような中、大阪大学大学院工学研究科 松﨑典弥教授とTOPPANホールディングスは共同で3D細胞培養技術「invivoid®」を開発してきました。この3D細胞培養技術「invivoid®」を活用した研究事例として、大阪大学、京都府公立大学法人 京都府立医科大学とTOPPANホールディングスは2022年1月、コラーゲンマイクロファイバーを足場にした脂肪細胞と脂肪由来幹細胞、さらには血管内皮細胞からなるミニサイズ(約900μm)の乳房を生成する技術を構築しました。

 2022年1月より大阪大学、TOPPANホールディングス、糧食研究会と明治は乳汁様物質を合成するためのヒト乳腺組織を体外で作製する技術開発と合成した乳汁様物質成分の解析研究を共同で進め、今回の技術を開発しました。


■   特長

(1)管腔構造を有する乳腺組織を作製可能

 哺乳類の乳腺は、母乳を運搬するための管腔構造を有しています。3D細胞培養技術「invivoid®」を活用することで、管腔構造を有する乳腺組織を作製することが可能となります。


(2)ホルモンに応答し、乳タンパク質のカゼインを合成可能

 哺乳類の乳腺組織は体内で発生するホルモンに応答し、乳タンパク質のカゼインを合成します。本技術で作製した乳腺組織においても、ホルモンに応答して、カゼインが合成されることを確認できました。さらに、コラーゲンマイクロファイバーを用いる3D細胞培養技術「invivoid®」を使って培養する乳腺組織では、カゼインの合成効率がコラーゲンマクロファイバーを使わない場合と比較して約2倍向上することも確認されています。


■   四者の役割

大阪大学大学院工学研究科

研究統括


TOPPANホールディングス

大阪大学と共同で、コラーゲンマイクロファイバーを用いた「invivoid®」による乳腺組織の作製


糧食研究会、明治

乳汁様物質の分析、 乳成分に対する情報提供 


■   今後の展開

 大阪大学、TOPPANホールディングス、糧食研究会と明治は、「invivoid®」を活用し、ヒトの成分により近い乳汁様物質をつくる乳腺組織を体外で作製する技術を構築し、再生医療や培養食糧の分野の発展に貢献します。

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