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「奨励会同期で最速でプロに」 少数派「振り飛車」で挑む大津市の14歳 将棋に没頭の日々過ごす

京都新聞 / 2024年3月2日 8時0分

盤面を見つめ、次の一手を考える松村さん(大津市)

 将棋のプロ棋士養成機関である奨励会で腕を磨く。月2回の例会では、張り詰めた空気の会場で実力者たちと対局を繰り広げる。「上の方にいる人たちに追いつきたい。負けたくない」。大津市の松村天歩さん(14)は柔和な表情の中に、勝負師の顔をのぞかせる。

 学校から帰宅すれば、勉強と食事、風呂以外は将棋に費やす。休日ももちろん将棋漬けだ。インターネットを用いてさまざまな人と対局し、先人たちが残した棋譜の研究にも余念がない。

 将棋に出合ったのは小学1年のころ。近くに住む祖父に手ほどきを受け、負けても負けても「もう1回」と挑み続けた。将棋教室へ通うようになり、数々の大会で結果を出してきた。昨夏に大阪で開催された全国大会の中学生王将戦で優勝し、その勢いで奨励会入りを決めた。

 序盤で飛車を左翼の方に動かす「振り飛車」を得意戦法とする。近年の将棋界では少数派だが、時流にとらわれないこだわりを見せる。同じ振り飛車を棋風とする京都の西田拓也5段に師事している。

 印象的な自らの対局は数年前のものでも頭の中で再現できるというが、「負けたときの方が記憶に残っている」と苦笑する。一方で、「同じミスをしたくないから」とどこまでも貪欲だ。

 「指すごとに新しい発見があって、反省点を克服していくことで強くなれる」「読みがはまって勝てたときは気持ちが良い」と将棋の魅力を語る。

 現在は奨励会で6級だが、今年は昇級を目標とする。「奨励会の同期の中では一番早くプロになりたい。常に努力を続けていきたい」。最高峰の舞台を見据え、今日も盤面と向き合っている。

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