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同じ作業の繰り返しで「苦行」? クリアへの道が過酷すぎたファミコンソフト3選

マグミクス / 2023年10月18日 21時10分

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■ファミコンソフトで苦行を強いられた理由

 どんなゲーム作品であれ、エンディングを目指す上では何かしらの作業がつきものです。例えば国民的RPG「ドラゴンクエスト」シリーズなら、「ボス戦の前にザコ敵をたくさん倒して経験値を稼ぐ」「お目当てのモンスターを仲間にするまでエンカウントし続ける」(一部タイトル除く)などなど、ゲームプレイにおけるさまざまな行為が該当します。

 しかしクリアに必要だと分かっていても、あまりの辛さにプレイを途中で投げ出したくなる作品も数多く存在しました。今回はファミリーコンピュータ(以下、ファミコン)用ソフトのうち、「プレイが苦行だった」と言っても過言ではないソフトをご紹介します。

●『頭脳戦艦ガル』

「ファミコン史上で初めてのRPG」とメーカーが銘打ったものの、いざ中身を見ると縦スクロールシューティングゲームだった……という逸話でお馴染みなのが『頭脳戦艦ガル』です。本作は「ジスタス-21」と呼ばれる自機を操って、敵機を撃ち落としながら進んでいく内容ですが、完全クリアを目指すためには各エリアでパーツをとにかく集める必要がありました。

 その規定個数はなんと100です。しかも、各エリアにつきパーツは1個しか手に入らないため、計3種類のエリア(宇宙・地底・コア)を延々と周回しなければいけません。エリア突破にかかる所要時間は約数分ほどですが、代わり映えのしない光景を我慢しつつ、エリア内のいたるところを調べてパーツを見つけるのは、かなりの難行と言わざるをえないでしょう。

 シューティングゲームとしてのシステムはそこまで悪くないものの、先述のパーツ集めや序盤エリアの難しさも含め、全体的に不安定さが否めない作品です。

●『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』

 数百年前の中国で生まれ、多様な媒体で愛され続けてきた長編小説「西遊記」は、日本国内にも例に漏れず幅広く流通し、堺正章さんや香取慎吾さんが孫悟空役を務めたドラマシリーズなども注目を浴びました。しかし、西遊記をベースにしたファミコンソフト『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』は、原作のポイントをしっかり押さえたRPG作品……と思いきや、だだっ広いフィールドを目印もなく歩き回る「苦行ゲーム」と化していたのです。

「三蔵法師・孫悟空・龍馬太子がお経を授かるために天竺へ旅立つ」という名目こそあるものの、西遊記の登場人物や相対する妖怪の存在はそれほど重要視されていません。また、沙悟浄と猪八戒も仲間に必須というわけではなく、プレイヤーを引き込むようなストーリーもほとんど皆無でした。ゲーム全編を通してプレイヤーが取るべき行動は大陸間(フィールド)の移動のみで、攻略の指針となるようなヒントも表示されません。

 同作はゲームスタート時に「ながいたびがはじまる」と映し出されますが、このメッセージは希望に満ちたものではなく、脱水状態で砂漠を彷徨うような焦燥感、そして無常観が中心であるとゲームを開始してすぐに気付くことになります。

■とにかくお金が大事!稼ぎプレイを強いられるRPG

●『未来神話ジャーヴァス』

1986年11月21日発売『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』。西遊記をベースにしているが関係性は希薄。キャラクターの移動スピードが遅くストレスに。画像は当時発売された攻略本(バップ)

「新時代の到来を求めて地球を出発し、宇宙での長旅を経てようやく帰還の途についた主人公。しかし時が過ぎ去った地球では異変が生じ、文明も生物も何もかもが違っていた。かつての地球を取り戻すべく、主人公はたった1人で調査に乗り出す」。こうした前置きから始まる『未来神話ジャーヴァス』は、1980年代の後半に誕生したアクションRPGです。

 冒頭から壮大なスケールの雰囲気が漂っており、プレイヤーは各地を巡りながら仲間を集め、自身も含めた戦力アップを目指していきます。ただし、この過程は生半可な覚悟で達成することはできません。というのも、同作はあらゆる場面で「お金を稼ぐ」ことが求められるからです。

 主人公の装備を整えるため、お店で武器や防具を買い揃える。お金と引き換えに通行手形を手に入れ、フィールド間の関所を超える。自軍の強さを喧伝するべく、エントリー料を支払ってギルド対抗戦に挑む(ギルド戦をしないと仲間を増やすことが難しい)。この3種類の作業だけでも、相当な労力が求められます。

 同作は「2メガ」という、ファミコンにしては大容量を謳った作品ではあったものの、達成感が得られるまでに途方もない作業を強いられます。ゆえに神話の結末へたどり着くことなく、多くのプレイヤーが匙を投げてしまいました。こうして振り返ってみると、『未来神話ジャーヴァス』は登場が早すぎた作品だったのかもしれません。

(龍田優貴)

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