あらゆるAIニーズに旧Xilinxとのシナジーで対応を進めるAMD、日本でも市場を拡大
マイナビニュース / 2024年4月5日 10時45分
日本AMDは4月4日、AMDのPresidentであるVictor Peng氏の来日に合わせて同社のAIテクノロジーの現状に関する説明会を都内で開催したので、その内容を簡単にご紹介したい。
まず挨拶に立ったJon Robottom氏(Photo01)がJapan Focusとして説明したのがこちら(Photo02)。
こう言ってはなんだが、以前はCPUとGPUをどうやって売るかに注力しており、取れる戦略に限りがあったのだが、Xilinxの買収後にラインナップが大きく広がり、本格的にソリューションを提供できる環境になった事がこのスライドからもうかがえる。
続いてVictor Peng氏(Photo03)よりもう少し細かい説明が行われた。
ちなみにPeng氏、Xilinx時代は日本をしばしば訪れていたものの、2021年はコロナ渦の最中ということもあってオンラインでの説明会に留まり、筆者が知る限りAMDによる買収後は日本でのイベントに参加した記憶がない。その意味では久々の来日ということになる。筆者自身もちゃんと顔を合わせたのは、2018年のXDF以来だった気がする(いやAMDのアメリカでのイベント、例えばこれの折に挨拶とかはしてるのだが……)。
さて、Peng氏の説明そのものは既にAMDが、例えばAdvancing AI Eventで公開した内容の繰り返しではあるのだが、幾つか違いがあったのでそれを拾ってゆくと、以下のような話が挙げられた。
MI300XやMI300Aは、発表当初でもNVIDIAのH100を上回る性能を発揮していたが、その後最適化が進んだことにより更に性能向上が実現した(Photo04)としている。
JR九州はTAI(Tokyo Artisan Intelligence)と共同で、Kria SOMを利用したAIベースの新幹線線路の点検ソリューションを構築(Photo05)。
アイシンがZynq Ultrascale+を利用した次世代駐車支援(APA:Advanced Parking Assist)システムを構築(Photo06)。
キヤノンがVersal AI Coreを利用して自由視点映像システムを構築(Photo07)
これは日本での説明ということで、日本での事例を集めたものである。最近で言えば、ソニーの車載向けLiDARのReference DesignにAMDのAdaptive Computing Solutionが採用された話とか、これは日本以外も含む話だがAMDのEmbedded+の発表など、今はAMDの組み込み向けソリューションが旧Xilinxのソリューションを中心に回り始めた感が強い。
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