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三流大のわが子に将来の夢を持たせるには

プレジデントオンライン / 2013年6月28日 8時45分

「やる気」×「自己規律」を高めれば“一流”になれる

■「自画自賛力」で夢が持てる子に

最初に言っておきたいことがあります。親のあなたが、わが子のことを「三流大学に通っているからダメなんだ」とか、「どうせ無理」と少しでも思っていたら、お子さんは決して一流の人間にも大きな夢を持つ人間にもなれません。

私は大阪でいわゆる荒れた中学校の教師をしていました。多くの問題を起こす生徒を見てきましたが、「どうせダメ」と思っている子たちの裏には必ず「どうせダメ」と思っている親たちがいました。こうした親たちに私は「あんたら自分の子供を、ほんまに一流で頑張らせたいと思ってるんか。思ってないやろ」と叱ったものです。

子供に夢を持たせたかったら、まず親の自分が夢を持たないといけません。子供と夢を共有して、一緒になって「俺はダメや」とか「無理に決ってるやろ」という言葉を潰していく。それができなかったら、親失格です。

子供に夢を持たせるには「自画自賛力」を付けさせることです。親が子供を褒めることも大事ですが、子供自身が自分を褒めることで、上を向く気持ちになれます。

「自画自賛力」を付けるためのコツはただ1つ。「人生ベスト5」を思い出させることです。どんな人にも、「人生ベスト5」は必ずあります。「三流大学といっても、合格したやん」「合唱大会で褒められたやん」。5つを真剣に思い出させたら、三流大学生で、元気がなくて、自信がない者でも、「おっ、俺にもあるやん」と自信のスイッチが入るものです。

次に日誌を書かせます。勉強やスポーツ、アルバイトなど活動面で達成したことを3つ。それと、老人に親切にしたなど人間的に成長したこと3つ。毎日、計6つのいいことを書き溜めるうちに、確実に「自己肯定感」が生まれます。

日誌なんか書かないという子供には、親が毎日、話を聞いてやればいい。そして「今日もいいことあったやん」「成果が出たな」「人間的に成長したな」と褒めてやることです。これを続けているうちに、子供は必ず元気になり、自信が溢れてきます。

自己肯定感を高めるには「自己規律」も欠かせません。図を見てください。上にいくほど元気な人、右にいくほど自己規律がしっかりして、結果を出せる人になっています。一流の人は右上。右下と左上は二流。左下の、元気もなくて自己規律も甘い人が三流です。もし子供がこの状態なら、まず規律を持たせましょう。学業、スポーツなどでやるべきことを決め、繰り返しきっちりやらせます。すると子供はピリッとして右に寄ってくる。さらに先述の「自画自賛力」を高めて元気を与え上にあげると、三流から一流に変わらせることが可能なのです。

結果を出している人間を見ると、すべて未来志向です。過去はどうにもならないので無視します。未来の夢や目標を描いて、今とのギャップを埋めていけばいいのです。

勘違いしないでほしいのは、人生の目的はいい学校に入る、いい会社に入る、高い収入を得るだけではないということです。家族を幸せにする、趣味を極める、社会に奉仕することも立派な目的です。

東日本大震災を機に多くのニートやフリーターがボランティアに入り、今も多くの人が被災地復興のためにがんばっています。彼らの生き生きとした表情を見ていると、夢を掴んだなと感じます。

お父さんお母さん、あなたたちが自分の可能性に気付き、子供の可能性を信じてやれば、子供は絶対に変わります。保証します。

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企業・学校・家庭教育改革リーダー、埼玉県教育委員 
原田隆史

1960年生まれ。体育教師時代、独自の指導法で荒廃した中学校の陸上部を13回日本一へ導く。2008年、原田教育研究所を設立。

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(原田教育研究所社長 原田 隆史 構成=樺島弘文 撮影=澁谷高晴)

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