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知らないと落ちこぼれる入門書&プロ本【国際】

プレジデントオンライン / 2013年7月21日 18時15分

政治、経済、どのニュースを取っても、現代は国際問題が複雑に絡んでいる。世界で何が起きていて、これからどの方向へ動くのか。過去の歴史に基づくメカニズムを知らないと、理解は深まらない。

必携してほしいのが『コンパクト世界地図帳』と『標準世界史年表』。日本は地続きで他国と国境を接していない例外的な国で、地理的な広がりや世界史的な時間軸をあまり意識せずに済んだ。それが国際社会を理解するうえでのハンディキャップであり、その克服に役立つ。

 

『コンパクト世界地図帳』昭文社
掲載の全地名を索引に収録し、検索が抜群に便利な世界地図帳。首都、面積、人口、通貨、宗教など各国の基本データも充実し、手元においておくと重宝する。

『標準世界史年表』亀井高孝ほか編/吉川弘文館
西欧、東アジア、アメリカ大陸、太平洋、アフリカなど世界各地域での出来事を幅広く網羅した年表。政治史、文化史、社会経済史のジャンルもカバーしている。

また、「物差し」を持ってニュースを理解するうえで、お勧めなのが『世界の国 1位と最下位』だ。食料自給率をはじめ9つの指標の読み方を学びながら、世界における日本の立ち位置を測る尺度を習得できる。『国際政治』は戦争がなぜ起き、平和はどう達成されるのかを論じた名著。「恐怖」と「希望」に支配された北朝鮮の行動原理などがわかる。石油、イスラム教など中東に関する日本人的な固定概念を除くには『<中東>の考え方』を一読したい。

 

『世界の国 1位と最下位』眞 淳平/岩波ジュニア新書
面積、税金、軍事力、貧困率など9つの分野における世界の上位と下位の国を紹介しつつ、どうしてそうなったのか、その歴史的な背景や社会情勢などを解説。

『国際政治』高坂正堯/中公新書
複雑な国家利益のぶつかり合いから何度も繰り返されてきた戦争。軍縮、国際機関などによる戦争回避の取り組みを検討しながら、国際政治の現実を冷静に分析した名著。

『<中東>の考え方』酒井啓子/講談社現代新書
一体どこからどこまでのことを指すのか、その定義からして不明確な中東。大英帝国の植民地政策が与えた影響から、イスラム原理主義の台頭まで幅広く俯瞰する。

 

『キリスト教とイスラム教』ひろさちや/新潮選書
もともと同根であったキリスト教とイスラム教。前者の「天国」と後者の「楽園」とはどこが違うのかなど、50のQ&Aを通じて2つの宗教の特質を学ぶ。

『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること』矢部宏治/書籍情報社
1つひとつの基地の歴史を紹介しながら、ミクロの視点で日米関係の再検証も行う、沖縄・米軍基地の異色の観光ガイド本である。

『伊勢崎賢治の平和構築ゼミ』伊勢崎賢治ほか編/大月書店
死者30万人以上を出したスーダンのダルフール紛争。そうした世界各地の紛争地から来た留学生たちとの討論を通し、なかなか窺い知れない複雑な紛争の構図を読み解く。

『そうだったのか! 中国』池上 彰/集英社文庫
2時間で現代の中国を網羅的に学ぶのに最適な書。天安門事件、1人っ子政策の影響、拡大する一途の経済格差など、複雑な中国社会の問題を紐解きながら中国の実像に迫る。

『レクサスとオリーブの木』トーマス・フリードマン/草思社
技術、金融、情報などあらゆるものが地球規模で結び付いていくグローバリゼーション。そのシステムの原理や技術的な側面を著名なジャーナリストが分析する。

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ジャーナリスト 竹田圭吾 1964年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部を卒業。93年にニューズウィーク日本版編集部に入り、2001年から編集長を務める。現在はジャーナリストとして「情報プレゼンターとくダネ!」をはじめとするテレビ番組で、国際的な視点に立ったコメントを行っている。

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(ジャーナリスト 竹田 圭吾 構成=伊藤博之 撮影=坂井 和)

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